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「演じるのが生きがい」三上博史インタビュー WOWOW連続ドラマW『震える牛』

 俳優の三上博史主演で相場英雄氏のベストセラー小説をドラマ化したWOWOWの連続ドラマW『震える牛』(毎週日曜 後10:00)。食品偽装、狂牛病…食品問題をテーマに、巨大スーパーマーケットをめぐる事件を追う刑事と記者、隠蔽を謀る組織との攻防をスリリングに描く社会派ヒューマンサスペンスだ。

WOWOW連続ドラマW『震える牛』に主演する三上博史(撮影:中川容邦)

WOWOW連続ドラマW『震える牛』に主演する三上博史(撮影:中川容邦)

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 映像化は不可能だと思われていた作品。さまざまな業界の暗部・恥部が浮き彫りにされる内容は、“大人の事情”が絡んで実現しないことがほとんどだろう。今回WOWOWはその“大人の事情”を乗り越えた。三上も「スポンサーありきのドラマでは実現出来ない企画。僕らも単なるギャラ稼ぎではなく、ものづくりとして楽しんで、そしてチャレンジしています」と気概をみせる。

 三上が同局のドラマに出演するのは6作目。2011年に三上が主演した連続ドラマW『下町ロケット』での社長役も好評だったが、今作で三上が演じるのは警視庁捜査一課・継続捜査班の田川信一。粘り強く捜査することから“地取りの鬼”と呼ばれるような人物だ。5年前に起きた未解決の殺人事件に疑問を抱き、地道な聞き込み捜査を続けていた田川は、ある食肉加工会社にたどり着く。

 「田川は組織の中で言いたいことはそれなりに言うけれど、突飛な男でもスーパーヒーローでもない。職業は刑事だけど、家族思いの普通の人。特徴がない人物をどう魅せていくか。ちょっと前に演じた都鳥(NHK『実験刑事トトリ』)とは対照的でしたね」。

 出演している作品を観れば、三上が入念に役作りしていることは想像に難くない。三上も「さまざま作品に沿った芝居をするのが役者の仕事。いかにして与えられた役を存在させていくか。髪型、服装、歩き方、喋り方…作品に沿った形を見つけていく。そういうことを突き詰めて演じるのが、むしろ生きがいでもあります」と話す。

 もちろん、影の努力は見せない。しかし、日頃から網を張り巡らせている。いつ、どんな役でそれが役立つかわからないから「暇ができたら本を読む、映画を観る、知らないテリトリーの人たちと会う。そういうこともできないようでは、僕はこの仕事はできないと思います。やめるか時間を作るかどっちかでしょう」。

 すべては「役者であるために」。その揺るぎない信念はどこからくるのか。「ごまかしたり、嘘ついたりせずに、正直に、綺麗に生きたい。他人に対しても自分に対しても社会に対しても」。

 だからこそ、強く思うのだろう。「僭越ながら面白いもの見つけたらみんな吹聴してほしい。面白かったら声を上げてほしい」と言いながら、今作への自信がみなぎっていた。

 連続ドラマW『震える牛』はWOWOWプライムで毎週日曜午後10時より放送中。6月20日(木)午後10時〜、同23日(日)正午〜第1話を無料再放送。

関連写真

  • WOWOW連続ドラマW『震える牛』に主演する三上博史(撮影:中川容邦)
  • 役に入っていない100%三上博史です!(撮影:中川容邦)
  • WOWOW連続ドラマW『震える牛』第1話 警視庁捜査一課継続捜査班田川信一(三上博史・左)と第三強行犯捜査の池本功治(遠藤要・右)は5年前の事件を再捜査する(C)WOWOW
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