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「桜坂」など多数のヒット曲から読み解く “桜ソング”が愛される理由

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■桜ソングが定着したのはいつ頃から?

 今年も西の地域から続々と桜の開花が発表され、いよいよ春が本番を迎えようとしている。そこで、ORICON STYLEでは、お花見シーズン恒例の『桜ソングランキング 2013』を今年も発表。TOP10にランクインした曲は?……と結果を見ていく前に、そもそもいつから“桜ソング”というジャンルが確立されたのか? なぜこれほどまでに日本人の心を打つのか? “桜ソング”が愛される理由について紐解いてみよう。

 桜を愛でる季節になると、テレビやラジオ番組などさまざまなメディアを通して、桜をテーマとした楽曲がフィーチャーされる。昔から桜を歌った曲は多数あったはずだが、歌謡曲のジャンルとして“桜ソング”が広く世間に定着しはじめたのは、おそらくいまから十数年前。その存在感を決定づけるキーとなった作品といえるのは、2000年4月にリリースされた福山雅治の「桜坂」だろう。同作は、この年の年間シングル売上ランキング2位となる228万枚以上を売上げ(オリコン調べ)、以降、毎年のように桜にまつわる楽曲が発表されるようになった。

 2000年代中盤にかけて、森山直太朗の「さくら(独唱)」(2003年3月発売)やケツメイシの「さくら」(2005年2月発売)、コブクロの「」(2005年11月発売)など、いまや王道となった上質な桜ソングが次々と誕生し、軒並み好セールスを記録。“桜ソング”自体のブランド感もより高まり、その後も多くのアーティストが同様のテーマで楽曲を発表した。ブームはいずれ去っていくかと思いきや、いきものがかりが「SAKURA」(2006年3月発売)でメジャーデビューを鮮烈に飾ったり、AKB48が毎春の桜ソングのリリースを恒例行事とするなど、良質な楽曲が尽きなかったこともここまで定着している理由のひとつかもしれない。

■聴き手側と歌い手側の“需要と供給”が合致

 セールス面でも安定感のある桜ソングだが、そもそもここまで日本人の心を掴んでやまないのは、なんといっても開花から散り際、昼間と夜、その一瞬一瞬を楽しませてくれる桜の木の美しさが根幹としてある。桜が脚光を浴びはじめたのは、さかのぼること平安時代。『古今和歌集』や『源氏物語』といった、偉人たちが残した書物のなかに度々登場したり、俳句等の季語としても馴染みが深かったりと、その美しさは時代を超えて人々を魅了し、また眺める者の感性を刺激してきた。親しみという点では、日本の紙幣や硬貨のデザインとして使用されていることからもわかるだろう。

 前出で、偉人たちが残した名作のなかにも桜に関する記述や、桜をテーマとした作品が多数あると紹介したが、現在たくさんの桜ソングが存在するのは、作り手にとっても良い意味で“作りやすい”ということが理由のひとつに挙げられるだろう。桜の花がほころぶ春は、出会いや別れ、旅立ち、新生活の始まりなど、多くの変化がある季節。単に桜をモチーフに歌うこともできれば、桜をさまざまな心情に置き換えることで、より聴き手の懐に入り込むことができる。桜ソングのヒットの背景には、このようなリスナー側とアーティスト側の需要と供給とが見事に合致した結果も関わっていそうだ。

 ここまで、桜ソングがなぜ愛されるのか? を検証してきたが、ここからは最新2013年度版のランキング結果を見ていこう。1位は、ブームの礎を担った1曲である森山直太朗の「さくら(独唱)」が貫禄の2連覇。続く2位は、の「サクラ咲ケ」。国民的アイドルの桜ソングが、昨年5位からのランクアップで初のTOP3入りを果たした。そのほか上位には、やはり常連曲が目立つが、7位にNEWSの「さくらガール」(2010年3月発売)、9位にAKB48の「桜の木になろう」(2011年2月発売)がラインアップするなど、比較的近年の桜ソングも着実にその存在感を強めている。

 東京ではこの週末にかけて見頃を迎えるところが多く、桜の名所はどこも花見客で賑わいを見せることだろう。桜が大好きな日本人だが、桜を愛でる習慣があるのはなにも日本だけではない。韓国や台湾、米国・ワシントン、オランダ、ロンドンなどの諸外国でも多数の桜が植樹され、シーズンには息をのむ美しさを誇っているとか。いまは日本だけかもしれないが、いずれ海外でも桜ソングが定着する日が来るかもしれない。

TOP10ランキング表はこちらから!

【調査概要】
期間:2013年2月20日(水)〜2月25日(月)
対象:合計500名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代の男女)
地域:全国
方法:インターネット調査



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