ドラマ&映画 カテゴリ
ORICON NEWS

塚地武雅が語る、“芸人と俳優”の違い 「俳優は役と自分を近づける作業」

 本業の芸人として活躍する一方で、俳優としても何十本の出演作を持ち、現在は主演映画『くろねこルーシー』も公開中の塚地武雅ドランクドラゴン)が、ORICON STYLEのインタビューで「芸人と俳優の違い」について明かした。俳優としてのイメージがすっかり定着した塚地だが、「どうでしょう…。僕がねぇ。いやぁ…」と恐縮しきり。満を持しての単独初主演にも「ありがたいですけど、主役は猫さんたちです。猫2匹と僕のトリプル主演。猫さんの人気にあやかろうと」と、朗らかに笑う。

「俳優だなんてとんでもない」と笑い、役者を意識したことはないと語る塚地武雅 (C)ORICON DD.inc

「俳優だなんてとんでもない」と笑い、役者を意識したことはないと語る塚地武雅 (C)ORICON DD.inc

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 故森田芳光監督に才能を見いだされ、2006年に俳優・佐々木蔵之介とW主演を務めた『間宮兄弟』で一気に役者として名を挙げた塚地。国民的ドラマ『裸の大将』では2代目・山下清を務め、今年はNHK大河ドラマにも初出演した。

 役者とお笑い芸人の演じ分けについて聞くと「スイッチとかを切り替えてもなければ、意識もしてないんですよね。お仕事の1つ。前日がバラエティの収録で、翌日が映画の現場でも、全く気持ちはフラットのままです」と、気負いはないという。

 「コントのネタを披露する場合、100%自分で作ったものを発信してウケるか滑るか。笑ってもらえたら自分たちの手柄で、失敗したら全て自己責任。でも、映画やドラマだとコケても俺一人の責任ちゃいますから(笑)。監督、脚本の方々と共に責任を分け合えますよね」。取材部屋に同席するスタッフ陣を前に胸の内をこぼし、ワハハッと豪快に笑って周囲も一緒に笑わせてしまうのが塚地の魅力だ。

 俳優業への手応えは「うわぁ……。いや、分からんなぁ」と頭を掻いて、しばし沈黙。「役者への欲もないですしね。コントではどこにでも居そうな人物の生体模写をする。この人変わっているなと思った部分をデフォルメして、観ている人に共感を持って笑ってもらう。このスタンスはお芝居の時も変えてないんです」と、大きな線引きはないようだ。

 それでも、「ドラマや映画だと、人物により現実味があるかどうかは必要」といい、「コントは自分よりも一番離れたところにそのキャラクターをまず置いてみるんです。赤ちゃん、お爺ちゃん、宇宙人とか(笑)。ドラマは真逆。等身大がベースなので、役と自分を近づける作業ですかね。違いがあるなら、そこかなぁ」と、役者と芸人との違いを解き明かしていた。

 しかし、真面目なことを語った直後には、「いやぁ。でも、いまだに“役作りって何?”というレベルですよ。やっぱり分かりません」と続けて照れ笑い。「俳優なんて肩書き、めっちゃ格好いいじゃないですか! 絶対それは僕じゃないですもん」と屈託なく笑う。

 役者と芸人の二足のわらじについては「僕にはすごくバランスが良くて、どちらも楽しくて、双方のストレスを発散させてもらえることもあります。これからもお話をいただいたら、ほんまに何でもやります」と意欲的。謙虚で前向きな“役者・塚地武雅”が今後どのような活躍をみせるのか? まだまだ未知数といえそうだ。

 まったく売れない占い師・鴨志田賢(塚地)は、お人好しだがオーラなし、説得力なし、甲斐性なし。妻が家を出てしまった別居中のダメダメな男が、偶然出会った黒猫たちとの日々を通じ、夫として父親として、そして男としての生き方を再構築していく。映画『くろねこルーシー』は現在公開中。

 映画『くろねこルーシー』

関連写真

  • 「俳優だなんてとんでもない」と笑い、役者を意識したことはないと語る塚地武雅 (C)ORICON DD.inc
  • 初の単独主演も「主役はネコさんですからねぇ」
  • 映画『くろねこルーシー』/(C)2012「くろねこルーシー」製作委員会
  • 映画『くろねこルーシー』/(C)2012「くろねこルーシー」製作委員会
  • 映画『くろねこルーシー』/(C)2012「くろねこルーシー」製作委員会
  • 映画『くろねこルーシー』/(C)2012「くろねこルーシー」製作委員会
  • 映画『くろねこルーシー』/(C)2012「くろねこルーシー」製作委員会
  • 映画『くろねこルーシー』/(C)2012「くろねこルーシー」製作委員会
  • 映画『くろねこルーシー』に出演しているルーとシー/(C)2012「くろねこルーシー」製作委員会

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索