故・黒澤明監督の傑作映画『野良犬』(1949年)がテレビ朝日系のドラマスペシャルとしてリメーク、初めてドラマ化される。舞台を平成に移し、オリジナル版では三船敏郎、1973年のリメイク版では渡哲也が演じた主人公・村上翔一を江口洋介が演じる。撮影が行われた今年は江口にとって俳優生活25年の節目。大先輩が演じてきた役柄にも物おじせず、「現代で本当に大事なものは何か、を提示しているドラマ。リメークというより“新しいものを作っている”と実感しながら撮影しました」と手応えに自信をのぞかせた。
原作映画は、敗戦の傷跡が残る終戦直後の東京を舞台に、拳銃をすられてしまった新人刑事・村上がベテラン刑事の佐藤とともに犯人を追いかける姿を描いた作品。刑事がコンビを組んで事件を追う日本初の“バディムービー”としても人気を集め、スティーブン・スピルバーグをはじめ海外の映画人にも大きな影響を与えてきたと言われる。
今回、テレビ界の人気演出家・鶴橋康夫監督と、長くコンビを組んできた脚本家・池端俊策氏がリメークに挑んだ。刑事が拳銃をすられたところから始まるエピソードは踏襲しながらも、時代設定を閉塞感のある現代に移し、オリジナルでストーリーを再構成。拳銃の紛失事件からはじまるるスリリングな追跡劇と、複雑に絡まり合う5人の男女の幼き日の因縁による重厚な人間ドラマを描く。
「今回は舞台を現在に移しましたが、“野良犬”はいつの時代でも存在すると思います。野良犬から“狂犬”になるかどうかが、人生の分かれ目」と語る江口は、「このドラマの登場人物も、何人かが狂犬になってしまう。そういう奴は、友情や家族、そういったものを大事にしてこなかったのでは」とポツリ。「閉塞感に包まれた今、もう一度、家族や友情など、原点を見直そうというメッセージがあると思います」と視聴を呼びかけた。
村上の中学時代の同級生で、親の権力や財力を使って周囲を牛耳っていた重山浩介を演じる中村獅童は「僕が演じた重山は金にモノを言わせる、本当に嫌な奴です。でもどこか人間味溢れるところを出せたらと思って」と苦笑。同じく同級生で、村上の拳銃を盗んだスリ・柳下銀次を演じた柄本佑は「登場人物たちがメールとか文字とかの情報ではなく、とにかく相手のもとに走っていって、向き合ってよく話す。そんな“生身”のシーンがあふれる、すごい作品です」とコミュニケーション不足な現代に警鐘を鳴らしていた。
テレビ朝日開局55周年記念番組『野良犬』はテレビ朝日系にて来年1月19日(土)午後9時より放送。
原作映画は、敗戦の傷跡が残る終戦直後の東京を舞台に、拳銃をすられてしまった新人刑事・村上がベテラン刑事の佐藤とともに犯人を追いかける姿を描いた作品。刑事がコンビを組んで事件を追う日本初の“バディムービー”としても人気を集め、スティーブン・スピルバーグをはじめ海外の映画人にも大きな影響を与えてきたと言われる。
今回、テレビ界の人気演出家・鶴橋康夫監督と、長くコンビを組んできた脚本家・池端俊策氏がリメークに挑んだ。刑事が拳銃をすられたところから始まるエピソードは踏襲しながらも、時代設定を閉塞感のある現代に移し、オリジナルでストーリーを再構成。拳銃の紛失事件からはじまるるスリリングな追跡劇と、複雑に絡まり合う5人の男女の幼き日の因縁による重厚な人間ドラマを描く。
「今回は舞台を現在に移しましたが、“野良犬”はいつの時代でも存在すると思います。野良犬から“狂犬”になるかどうかが、人生の分かれ目」と語る江口は、「このドラマの登場人物も、何人かが狂犬になってしまう。そういう奴は、友情や家族、そういったものを大事にしてこなかったのでは」とポツリ。「閉塞感に包まれた今、もう一度、家族や友情など、原点を見直そうというメッセージがあると思います」と視聴を呼びかけた。
村上の中学時代の同級生で、親の権力や財力を使って周囲を牛耳っていた重山浩介を演じる中村獅童は「僕が演じた重山は金にモノを言わせる、本当に嫌な奴です。でもどこか人間味溢れるところを出せたらと思って」と苦笑。同じく同級生で、村上の拳銃を盗んだスリ・柳下銀次を演じた柄本佑は「登場人物たちがメールとか文字とかの情報ではなく、とにかく相手のもとに走っていって、向き合ってよく話す。そんな“生身”のシーンがあふれる、すごい作品です」とコミュニケーション不足な現代に警鐘を鳴らしていた。
テレビ朝日開局55周年記念番組『野良犬』はテレビ朝日系にて来年1月19日(土)午後9時より放送。
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2012/12/18