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【編集長の目っ!】音楽ドキュメンタリー映画のススメ

■エンターテイメントの可能性を広げてくれる、音楽ドキュメンタリー映画

 最近、“音楽ドキュメンタリー映画”が面白い。音楽ドキュメンタリー映画というと、もう10年以上前の作品になってしまうが、キューバの、年老いてもなお音楽を追求し続ける老ミュージシャンの姿を追った『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』を思い出す。淡々と彼らの姿と人生を追い、ライブシーンを映し、でも熱いものがスクリーンから伝わってきて感動したことを今でもハッキリと覚えている。

UVERworld初のドキュメンタリー映画『UVERworld DOCUMENTARY THE SONG』より

UVERworld初のドキュメンタリー映画『UVERworld DOCUMENTARY THE SONG』より

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 音楽と映像って切っても切り離せないものになっているのに、海外アーティストのドキュメンタリー映画は多いけど、日本のアーティストのそれは圧倒的に少ない。もちろん、まったくなかったわけではないが、でもここにきてそのシーンがしっかりと形成されてきている感じがする。昨今、映画館で、音楽や演劇など映画以外の映像を上映するODS(Other Digital Stuff/非映画コンテンツ)が劇的に増えてきて、レコードレーベルでも、アーティストのブランディングの重要な手法のひとつとして、ODSの必要性が浸透してきている。そんな中で、映画配給最大手・東宝も「東宝映像事業部」のなかに4月、正式に「ODS事業室」を新設した。同事業部のODS事業はMr.Childrenの音楽ドキュメンタリー映画『Mr.Children / Split The Difference』を配給し大きなヒットになり、それを機に音楽ドキュメンタリーに力を入れはじめた。

 そして、大きな注目を集め、約4.5億の興行収入を記録した『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?』(2011年2月)や、人気K-POPグループ2PMと2AMの姿を追った『Beyond the ONEDAY〜Story of 2PM&2AM〜』(2012年6月)、先日公開されたばかりの、人気ロックバンドUVERworld初のドキュメンタリー映画『UVERworld DOCUMENTARY THE SONG』と、次々と音楽ドキュメンタリー映画を配給している。ライブや舞台、演劇の生中継が主だったODSで、新しい流れを作ることに成功した。

 アーティストサイドにとっても、そのアーティストの世界観のCDやライブ、インタビューだけで伝えきれない部分を、さらに、より深く、より広く伝えるために、ドキュメンタリー映画は格好のコンテンツになる。ニューシングルにミュージックビデオはつきものになっているが、ドキュメンタリー映画はそのアーティスト自体のプロモーションビデオという捉え方だと思う。そう、プロモーションの手段のひとつだ。そんな双方の思惑が一致して、大きな流れになっていきそうだ。

 より多くの人に届けるとはいえ、やはり最初はコアファンをターゲットに、そこに確実に届けることが必要だろうし、その時ブレイクしているアーティストや、話題になっているジャンルのアーティストを絶妙のタイミングで取り上げることが必要だと思う。

 音楽ドキュメンタリー映画といっても、例えばAKB48のドキュメンタリー映画のように、ライブ映像やバックステージの様子、メンバーの素顔、リハーサルシーンといった、いわゆる“実録”ものというより、それが土台になっての、汗と涙のスポ根モノ的な、エンターテイメントな演出と作りが存在することで、より多くの人に見てもらえたことは確かだ。当然、逸脱しすぎ、過剰な演出はドキュメントとは言わないだろうから、やはり監督の腕がモノを言うのだと思う

 先日、UVERworldの音楽ドキュメンタリー映画『UVERworld DOCUMENTARY THE SONG』を観てきた。107分間に、彼らのこれまでの軌跡とともに、5人がいつも歌と演奏に込めている想いでもある、絆、そして夢・大切なものを持て、勇気を持って前に進め、というメッセージを、ギュッと凝縮させている。音楽ドキュメンタリーというよりも、テーマが明確な人間ドキュメンタリーを観ている時のような感動を覚えた。5人の音楽に対する真摯で熱い姿勢に感銘を受けた、注目の映像クリエイター・中村哲平監督が、とことん熱い思いで、彼らを追い続けた“熱いドキュンタリー”に仕上がっている。この映画を観終わった後は、誰もが前向きな気持ちになっているはずだ。それがUVERworldと監督、そしてこの作品に関わったスタッフすべての“想い”であり願いだと思う。

 エンターテイメントの可能性を広げてくれる音楽ドキュメンタリー映画、ちょっと病みつきになりそうです。

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