メーカーの垣根を越えて制作された邦楽ヒット曲のコンピレーション『青春歌年鑑』(00年)。これに大いに触発される形で02年に発表された『僕たちの洋楽ヒット』のシリーズの後継作が4月にリリースされた。国民すべてに認識されるようなスターがおらず、ヒット集のセールスがはかばかしくない……いや、ヒット集を組むこと自体が各社難しくなっているこのご時勢に、往年のヒット曲とはいえ総計344曲収録という大ボリュームで挑む意味は何なのだろうか。 「何より企画編集の力をリスナーに感じてほしかった」と語るのは、EMIミュージック・ジャパンST1部主任の多田行徳氏。「今はiTunesなどの普及で楽曲単位での購入が可能になり、“好き好きに”楽曲集を作って楽しめる時代。とはいえ、アップされていない音源や、記憶から抜け落ちてしまった音源は必ずあるはずなんです」。それを補完できるのは、やはり編集力の結晶たるフィジカル作品。胸を張ってリスナーに届けたいと多田氏は語る。
2012/05/17
