有楽町発のヒット曲づくりを目指す新音楽番組

 4月からニッポン放送とCS『歌謡ポップスチャンネル』でスタートした『中山秀征の有楽町で逢いまSHOW』。日本音楽事業者協会とニッポン放送、IMAGICA TVの3社で制作された音楽番組で、タイトルは昭和30年代に大ヒットしたフランク永井の名曲「有楽町で逢いましょう」にちなんだという。ここ最近注目を集める歌謡曲を追い風に、同番組は、“有楽町からヒット曲を生み出す”と意気込む。

 演歌・歌謡の新しい潮流について、「歌謡曲ブームを感じます」と語るのは、CSの歌謡ポップスチャンネルを担当するIMAGICA TVの編成・制作部長 野村憲一氏。この流れを追い風に、4月から新番組『中山秀征の有楽町で逢いまSHOW』を手がける。

 日本音楽事業者協会(以下、音事協)と、ニッポン放送との3社共同制作で、隔週ごとにニッポン放送のイマジンスタジオで公開収録を行い、同じ素材をラジオは30分、テレビでは45分番組に編集してオンエアする。

 番組名は、昭和32年の大ヒット曲「有楽町で逢いましょう」にちなむ。当時、関西が本拠の百貨店「そごう」が東京・有楽町に進出。「闇市」を連想させる町のイメージチェンジを図り「有楽町で逢いましょう」をうたい文句に、メディアミックス的なキャンペーンを展開した。そこから生まれたのが、フランク永井のこの名曲。いわば「作られたムーブメント」から生まれたヒットであり、この曲をきっかけに有楽町は全国区になった。

 現在の有楽町は各県のアンテナショップも数多く、発信基地としてのイメージも強い。音事協サイドは、「ここから第2の「有楽町で〜」となるような、全国区になるヒット曲を生み出していきたい」と意気込む。

 「歌謡ポップスチャンネルは、顧客層の高齢化に伴い、何か新しい切り口の番組を始めたいと考えていました。顧客層の違うラジオ局と共同制作できるのは、願ってもない話でしたね」と語る野村氏。また、ニッポン放送制作部の宅野淳氏は、「イマジンスタジオで定期的に収録を行うのは初めてだと思います。今の有楽町をテーマに、ビルのネオンなどをイメージしてデザインしたセットで、広い世代に訴求できる番組を目指します」と意気込む。また音事協は「音楽番組が少なくなっている今、歌手が出られる『場』を作り、演歌・歌謡曲を活性化させたい」という立場で加わり、3社によるプロジェクトがスタートした。

■歌手とスタッフを育成することが活性化につながる

 番組の第1回はスペシャル版として、北島三郎をクローズアップする。以後は毎回、3人のゲストにより構成される。「ベテラン・中堅・新人というくくり。新人は露出する場を増やすという狙いから、マンスリーゲストの扱いです」(音事協)。

 演歌・歌謡に造詣の深い中山秀征を司会にブッキングできたのも大きかったという。野村氏は「知識、人脈、そしてベテランの皆さんへのリスペクトもある。パーフェクトな人選です。きっと番組を盛り上げてくれるはずです」と意気込む。実際、第1回の収録では、北島と中山、2人きりでトーク場面を撮影。話があまりにも盛り上がり、2時間近くも中に籠もり、外で待つスタッフを心配させたという。

「北島さんは、プロの作家が手がけた歌をしっかり“演じて”歌うのが歌手の仕事。そのためには、人間力がないと演じきることができない、と話されていました。北島さんのおっしゃるような、人物そのものが魅力的な歌手の方もどんどん出てきてくれれば、もっと盛り上がるでしょうね」(野村氏)

 野村氏はまた、「かつての音楽番組は、歌手だけでなくスタッフにとっても教育の場だった。この番組も公開収録を行うなかで、新人歌手と同様にスタッフも育てていきたい」と語る。それが歌謡界全体の活性化にもつながるのだという。有楽町発の演歌・歌謡の新しいムーブメントに期待したい。
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