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真矢みきがホスピスナース役に挑戦「産みの苦しみを味わっている」

 女優の真矢みきが、ホスピス病棟を舞台にしたヒューマンドラマ『奇跡のホスピス』(3月28日放送 後9:00〜10:48 TBS系)に主演することが9日、わかった。同作は、1973年に日本で最初にホスピスケアを行った淀川キリスト教病院(大阪市東淀川区)で、主任看護課長を務める田村恵子さんをモデルにしたオリジナルストーリー。実際に同病院に田村さんを訪ね、ホスピス研修も受けた真矢は、「かつてやったことのない“役の作り方”をしようと、産みの苦しみを味わっている最中です」と、全力を傾けて取り組んでいる。

春のヒューマンドラマSP『奇跡のホスピス』に主演する真矢みき(C)MBS

春のヒューマンドラマSP『奇跡のホスピス』に主演する真矢みき(C)MBS

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 治療の当てがなく余命わずかな患者が、納得できる最期を迎えるために、患者の肉体的・精神的苦痛を和らげ、少しでもよい状態を保てるよう、患者とともに家族の心のケアなども総合的に行なうホスピス。ドラマは、真矢演じる看護師のチームリーダー田辺礼子が、“いのち”というタイムリミットに向き合うホスピス病棟の患者ひとりひとりの“心の声”に耳を傾け、どんな時も笑顔を絶やさず、最後まで希望を持って生きることを支える姿を、外科病棟から転属した若い看護師の目線で描く。

 ホスピス研修で実際に患者たちとも触れ合った真矢は、心を揺さぶられ、言葉にならないほどの感銘を受けたという。「看護師、医師、患者の皆さまの明るい雰囲気に圧倒されました。命の重さというか、そんなちょっと言葉にはできない明るさや力強さを感じました。日々の中にひとつでも多くの楽しみを見つけようとされているし、皆さん、ユーモアもあって、ホスピスのイメージが変わりました。それまでは、神秘的な葛藤の場所のように思っていましたが、地に足をしっかりと付けて生きていると感じました」。

 研修を受けた真矢の心に深く刻まれたのは、「いつもひとりひとりと初めて」という田村さんの言葉。「長い間ホスピスナースをされていても、人に対してのマニュアルはないんです。田村さんの心の表れですね。業務には慣れても、対・人というのはそういうことだと思いました。人生はひとりひとり違う、誰ひとり同じ人はいない。伺う前はいろんな意味で重い1日になるかと思っていましたが、今はキラキラしたものを頂いた気がして。人も病院も輝いている気がするんですよね」と話す。

 ドラマでは、幼い息子に自分の運命をどう告げればいいのか悩む30代のシングルマザー、生活保護を受け、身よりもなく自暴自棄気味な40代の肝臓がんの男性、離婚で引き裂かれた娘と会えないまま生涯を閉じようとする50代のキャリアウーマンら、残されたわずかな時間の中で患者たちにそれぞれに“奇跡”が起きる。真矢のほかに、ホスピス患者役に石田ひかり遠藤憲一岸本加世子、若い看護師役に本仮屋ユイカら。

 日本のホスピスの歴史は、1973年に淀川キリスト教病院に始まり、現在のホスピスは1984年に開設された。ドラマのモデルとなった田村さんは、日本におけるがん看護の先駆者として、1997年にがん看護専門看護師を取得。「どんな時も、人は希望を持っている。人にはそれを見つけ出す力がある」という信念のもと、「私はお手伝いをしているだけ」と、常に患者に寄り添うサポートを目指し続けてきた。

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