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原田知世、デビュー30周年の「今の自分が好き」

 何年経っても醸し出す雰囲気が、良い意味で変わらない歌手で女優の原田知世。今年、デビュー30周年を迎える。「確実に変わっているんですけどね。日々、変化していると思います」と笑った顔が、映画『時をかける少女』(1983年)で観た笑顔と同じだと思った。「変わっていない部分もあるからなんでしょうね。でも、常に今の自分が好き。昔は良かったと思うこともないですし、若い頃に戻りたいとも、全然思わない。どんどん変化できる自分でありたいと思う。そこは30年前から変わっていないところかな」。

デビュー30周年を迎える原田知世 (C)ORICON DD inc.

デビュー30周年を迎える原田知世 (C)ORICON DD inc.

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 1982年にオーディションで『角川映画大型新人募集』特別賞を受賞し芸能界入り。同年、ドラマ『セーラー服と機関銃』で女優デビューし、ドラマ主題歌『悲しいくらいほんとの話』で歌手デビューした。翌年、『時をかける少女』で映画初主演、同名の主題歌も大ヒットし、一躍人気者に。その後も女優として、歌手として、コンスタントに活動を続けてきた。

 「女優業も音楽活動も、それぞれに魅力があって、長く続けてこられたのは両方できたからかな。それぞれの活動で経験したことが互い影響し合って、常に新鮮な気持ちで取り組むことができました。それはとてもラッキーなことだったと思っています」

 彼女がラッキーだったのは「作品に出逢うタイミング」にも恵まれたということ。「どの作品にもその時、その時の自分がいる。昔の作品を観ると自分のアルバムを覗いているようでちょっと照れくさいのですが、10代、20代、30代とその時にしかできない作品に出逢ってきたんだなぁって、感慨深いものがありますね」。

 28日から全国公開される映画『しあわせのパン』(北海道のみ先行公開中)は、40代の原田にとって「私の代表作になりました」と自負する。「北海道の知られていない魅力を伝える映画」として企画された同作は、北海道・洞爺湖のほとりにある小さな町、月浦を舞台に描く、パンカフェを営む夫婦と、その店を訪れるちょっとワケありの客たちの、とある一年の物語。

 2010年9月に春・夏・秋のシーン、2011年1月に冬のシーンと、2度にわたって行ったオールロケの撮影を振り返り、「東京から月浦に移り住んだ主人公のりえさんがそうだったように、私も月浦という場所からエネルギーをたくさんもらいました。心が穏やかになって、無駄な力が抜けて、芝居と向き合うことができた。自分でも意外な表情が出せたのではないかと思います」と手応えを口にする。

 同作で原田演じるりえを寡黙に見守る夫を演じるのは、北海道出身の大泉洋。お互いを「りえさん」「水縞くん」と呼び合うこの夫婦は、どこかファンタジックな空気を漂わす。原田は「りえさんは料理を作り、水縞くんはパンを作る。違うことをしているのだけど、常に相手のことを感じている素敵な夫婦だなって思いました。どちらかの所有物になることもなく、依存するわけでもない。自分をしっかり持って、尊重し、譲り合い、そして共有しながら生きていく関係性って、すごくいいな」。

 同映画の中で、水縞夫妻は春も夏も秋も冬も、変わらずにパンを焼き、料理を作って客人をもてなす。素敵な夫婦であることに変わりはないが、町の人やカフェを訪れた客とのかかわり合いの中で、水縞夫妻もまた少しずつ変化していく様がふんわりと描かれる。

 原田が言うように、人は日々、変化していくもの。「日々、変化して、一年後はどんな自分になっているかなって、ワクワクするくらいの気持ちでいたい。どんな仕事をするか、どんな人と出逢うかわからないけれど、そのたびに変化できる自分でいたいと思っています」。

ヘアメイク:木暮モエ(+nine)
スタイリスト:岡本純子(Afelia)

【動画】映画『しあわせのパン』メイキング映像⇒


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