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【TIFF】加瀬亮、5年ぶりのハリウッド出演作を披露「もっとボーダーレスに」

 俳優の加瀬亮が24日、東京・六本木ヒルズほかで開催中の『第24回東京国際映画祭』特別招待作品『永遠の僕たち』(ガス・ヴァン・サント監督、12月23日公開)の舞台あいさつに登壇した。同作は加瀬にとって『硫黄島からの手紙』以来5年ぶりとなるハリウッド長編映画出演作。加瀬は「海外の作品に出演できるというのは、日本の中に居たのでは出てこない発想に出会えて、自分の中にも新しい風が入ってくる。そういうボーダーレス状態に映画を通してなっていったらいい」と心の内を語った。

加瀬亮 (C)ORICON DD inc.

加瀬亮 (C)ORICON DD inc.

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 同作は、『エレファント』(2003年)でカンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)を獲得し、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(1997年)、『MILK』(2008年)では米アカデミー賞の話題をさらったガス監督の最新作。死にとらわれた少年と余命3ヶ月の少女が繰り広げる、ちょっと奇妙で甘く切ないラブストーリー。加瀬は主人公の少年イーノックの唯一の友人で、第二次世界大戦で戦死した特攻隊員の幽霊・ヒロシ役に起用された。

 学生時代にガス監督の『マイ・プライベート・アイダホ』(1991年)を観て、大きな感銘を受けたという加瀬は、今回の作品を観て「監督にしては物語が綺麗すぎると思って、理解できなかった」という。少年と少女のラブストーリーに特攻隊員の幽霊が絡むという物語の設定もあり、ファンタジーの方向にシフトした作品に仕上がっていたからだ。

 ところが最近になって「ゲイの友人と話していて教えられた」と同作に対する見方が変わったという。「ガス監督はゲイの監督で、マイノリティで、そのために一人で生きていくことを覚悟している人が、普通の男女の話を描くとすごく綺麗になるのは、切実な願いが入っているから。友人がゴーストしかいないというのも切ない。僕がファンタジーだと思ったところが監督にとってはリアルなことだったんだ、と。撮影中はそこを理解していなくて、監督にちょっと申し訳ないなって思っています」。

 同作の撮影は2年前。「事情はわからないが長い時間を経て、やっと皆さんに観ていただけることを嬉しく思う」。出演に至るまでの経緯を加瀬は「ある日の夜中、パソコン開いてメールチェックをしていたら監督からメールが届いていて、今度の作品で役があるかもしれないと脚本が添付されていた。脚本がとてもよかったと返信したら、オーディションを受けることになった」と説明した。

 主演のヘンリー・ホッパーは、昨年急逝したデニス・ホッパーの息子。同作でスクリーンデビューを飾る。「お父さんの血を引き継いでいるだけのことはあると思った。繊細なところはすごく繊細で激しい。どこかの映画祭に参加したが逃げ出して、戻って来なかったとも聞いた。それもとてもいいなと思いました」と加瀬。相手役の少女アナベルには『アリス・イン・ワンダーランド』(2010年)のミア・ワシコウスカが演じている。

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