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『渡鬼』遂に完結! 橋田壽賀子、人生“初”ビールで祝杯

 21年に渡り放送されてきたTBS系長寿ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』(毎週木曜 後9:00)が、9月29日放送の第10シリーズ最終回で遂に完結する。このほど脚本を書き終えた橋田壽賀子氏(86)と石井ふく子番組プロデューサー(85)が取材に応じ、心境を告白した。橋田氏は「地獄から開放されたようで、極楽です」と茶目っ気たっぷりに語り、「全て書き終えて、生まれて初めてコップ一杯の生ビールを飲んだ。今まで『女は飲むもんじゃない』と教えられてきて、断ってきましたから。結構美味しくて、これからは飲んべえになろうかしら」と語り、記念すべき祝杯をあげた。

(左から)石井ふく子氏、橋田壽賀子氏 (C)ORICON DD inc.

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 最終回で全10シリーズ通算500回に達する“金字塔的”ホームドラマが、ついに大団円を迎える。同作は1990年にTBS創立40周年記念番組としてスタートし、岡倉大吉(宇津井健)と5人の娘たちや周りの家族を通して、時代ごとに浮かび上がる問題や悩み、不安をテーマに物語をつくり続けた。最終回では小島眞(えなりかずき)の結婚問題に家族が困惑するなか、これまで数々のトラブルを巻き起こしてきた小島キミ(赤木春恵)と孫娘の加奈(上戸彩)がアメリカから帰国することで、家族に大きな変化が訪れる。

 フィナーレに向けた脚本の執筆に追われ、およそ1年ぶりに公の場に登場した橋田氏は「いつも『渡鬼』が頭にあって、これがなくなったらどれだけ幸せだろうと思ってた。執筆を終えて、あんな開放感でビールが飲めて、本当に嬉しい」。石井氏も「最終稿をもらったときは感無量で、普段泣いたことがないのに涙が出た。『ありがとうございます』と伝えました」と喜びを共有した。

 石井氏は、ブレることなく描き続けた“ホームドラマ”に「今はサスペンスが流行ってますけど、本当は家族が一番すごいサスペンスを抱えている。それをどうやって処理するのかを描いてきた」。橋田氏も「『こんな美しい日本の言葉を使ってほしい』という思いで脚本を書いてきた。それが“時代離れ“と言われますが、承知で書いてきました」と、作品に対する思いを熱弁した。

 放送21年という歳月を一番感じさせるのは、子ども時代から出演し、大きく成長したえなり演じる眞。橋田氏は「母親のような気持ちになってしまって、結婚させたくないとずっと思ってた」と“眞の将来”について悩み続けていたといい、「子どもの頃からみてきた眞が結婚しちゃったら、本当にドラマが終わってしまう。まだまだやっていたい、書き続けたい。そういう思いで、結婚させたくないのかもしれないですね」と心のうちを明かした。

 最終回について橋田氏は「“ハッピーエンドの橋田”ですから、みんないい人で終わると思います」と笑顔。気になる続編願望については「引退ですよ。86歳に(脚本を)書かせる人はないでしょう」とジョーク交じりに応えつつ、「これからもあの家族と付き合っていきたいし、見守っていきたい気持ちはある。もしいつか(続編の)お仕事があるなら、いつでも書かせていただきます」と意欲をみせた。

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  • 長寿ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』が第10シリーズ最終回でついに完結 ラストはハッピーエンドになるのか!? (C)TBS
  • 橋田壽賀子氏 (C)ORICON DD inc.
  • 石井ふく子氏 (C)ORICON DD inc.

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