NHK大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』（日曜 午後8時 NHK総合）に石田三成役で出演中の俳優・萩原聖人が22日、三成の供養塔がある滋賀・長浜市の八幡神社を訪れた。クランクアップを迎えた萩原は「自分の中である使命を終えた後で（この地に）来たので、精一杯やったということを三成公に報告できました」と充実の笑み。石田三成という役柄については「俳優人生の中で一生残っていく人物」と語り、「撮り終えてからここに来られたという感慨深さがあります」と振り返った。

　人生2度目の滋賀訪問で「改めて琵琶湖の大きさに驚いた」という萩原は、三成ゆかりの地に足を踏み入れ「地元の方々があがめ、愛していたというのを感じられた」といい「『江』の中での三成は、とても人間味のある人物です。秀吉がなぜこの人を愛し続けてそばにおいていたか。クレバーな部分だけではない、人間らしい部分を表現しながら演じました」と役に込めた思いを明かした。

　関が原の戦いで、秀吉の意思を継いで徳川家康相手に戦うも、志半ばで命を落とす三成。初の大河を経験し「非常に長い間1つの役を演じ、出会いと別れの繰り返しでした。ドラマの中でも三成はいろいろな人と関る事が多かったので、殿下が亡くなった後は心にぽっかり穴が開いたような気持ちになりました」と率直な感情を吐露。「淀殿との最後のシーンでは、この人のために歴史変わらないかな、この人のために家康をやっつけられないかな、と本当に思うような気持ちがいっぱいの中で撮影を終える事ができたのは貴重な事」と、実在した人物を演じた喜びと名残惜しさを振り返っていた。