サンドウィッチマン 好感度の理由がわかるラジオ力「伊集院さんには勝てない、僕らは違う道を行く」
『ジャンプ』作家たちの赤裸々な本音が満載
この番組は、『ジャンプ』にゆかりのある作家や編集者がゲストで登場。「漫画家あるある」や「ここだけの話」などをテーマに、普段、表に出ない赤裸々な本音から創作上の悩み、担当編集への愚痴に収入の話まで飛び出すなど、毎回、ファンにはたまらない内容となっている。
なお、書籍版では25人のジャンプ作家のゲスト回を収録。『魁!!男塾』の宮下あきら氏はなんと「翌週の展開は考えない。アドリブで話を進めている」と驚きの発言。さらに、「長く連載しているとキャラクターが増えてしまい、どのキャラが死んでいるか忘れてしまう」とも。その他の作家陣も、毎回、ビックリ発言の連続。さらにそれを受けるサンドウィッチマンの突っ込みも絶妙で、2人のトークの運びが、また次の思いがけない本音や裏話を引き出している。
ラジオブースという異空間が引き出す“コソコソ話”
「ラジオブースって異空間というか、ここだったら話ができるみたいな、そういう空気はありますよね。密室的な空気もあるし、だけどその声は全国に広がっているっていう。コソコソ話をしているような感じで。それで、素の部分がちょっと出たりするんじゃないでしょうか。だからこそ、僕らも、そうした空気を大事にしながら、話しやすく展開しなくちゃいけないということは意識していますね。ラジオブースって、ちょっと特異で、ホント面白いです」(伊達)
そのコソコソ話から引き出されたもののなかには先述したように生々しい作家たちのお財布事情まである。
「やっぱり興味があるじゃないですか(笑)。みんなが知っている漫画を書いている先生って、どれくらいお金を持っているのかな?って。実際に聞いてみると、車4〜5台持ってますとか、家にテニスコートがあるっていう先生もいて、あー、やっぱりすごいんだなって。本当に夢の世界ですね」(富澤たけし)
サンドウィッチマンならではの“ラジオスタイル”も確立
「僕らはすごくラジオが好きで、学生時代もよく聴いていました。その頃の面白いラジオがどうしても頭にありますね。あとは、やっぱり伊集院さん。『伊集院光 日曜日の秘密基地』という番組に出させていただいていたんですけど、ダメ出しも毎回あり、本当に鍛えられましたね。だから、できるだけ伊集院さんには聴いてほしくないんですよ(笑)」(伊達)
「伊集院さんは喩えとかもすぐに出てきますからね。僕らが同じ方向を目指しても勝負できないんです。だから違う道を行きます(笑)」(富澤)
2人がこう語るように、番組中は今でも伊集院からの「あそこもっとこうやったら良かったんじゃない?」といったアドバイスが頭に浮かぶという。ただ、サンドウィッチマンならではのスタイルもすでに確立されており、少しゆるく、絶妙な距離感でゲストに寄り添い、引き出されていく本音トークからは、2人の漫画やラジオへの強い愛情も伝わってくる。
“大人の本音”がリスナーたちをドキドキ・ワクワクさせる
そんななかで、ラジオ王ともいえる伊集院光とは“別の道”へと歩みながらも、独自のスタイルを作りつつあるサンドウィッチマンは独特の輝きを放つ。
彼らはここで紹介した『週刊ラジオジャンプ』のほかにも、来年のラグビーワールドカップを応援する火曜〜金曜日の10分間の帯番組『サンドウィッチマンのWe Love Rugby』もレギュラー放送中。同番組ではラグビー関係者たちの裏話や本音を、爆笑からニヤリとした含み笑いを交えながら引き出している。こうしたラジオ番組を聴けば、彼らの好感度の高さのワケもわかるだろう。
伊達みきお、富澤たけし
1974年生まれ、宮城県出身。2007年劇的敗者復活で同年のM-1グランプリ王者に。TBSラジオでは『週刊ラジオジャンプ』のほか、『サンドウィッチマンのWe Love Rugby』も毎週火〜金曜17時50分〜18時00分で放送中。こちらも2人のラジオ愛×ラグビー愛で、毎回ゲストの魅力を引き出し、人気番組になっている。
人気番組『週刊ラジオジャンプ』が書籍化
定価:1300円(税抜)
発行元:集英社
収録作家:ゆでたまご・嶋田隆司、中井義則(『キン肉マン』)、高橋陽一(『キャプテン翼』)、宮下あきら(『魁!!男塾』)、桂正和(『電影少女』)、久保帯人(『BLEACH』)、許斐剛(『テニスの王子様』)など、