■前回までのあらすじ
母から子育ての苦労を聞いたことで自分は恵まれていた…そう思おうとするけれど、ネットでは「生きるのが辛い」ばかり調べていて…。
人前ではごく普通の社会人、でも家に帰ると…
社会人になっても過食嘔吐は続いていました。病院に行ったほうがいい、という知識ももちろんありましたが、「自分の意思が弱いだけじゃないか」「もうすこし自分自身の力でどうにかできるんじゃないか」という気持ちもあり、けっきょく病院には行かず、過食嘔吐を続けていました。
いま思えば、病院に行って治療することで、自分自身に何か変化が起こることを怖れていたのかもしれません。過食嘔吐を辞めたいはずなのに、辞められない…吐いた後はいつも激しい自己嫌悪に襲われる。それなのにその存在を失ってしまうのを恐れてしまう…。
自分のことなのに自分じゃどうしようもできない。それは過食嘔吐だけではなくて、人生のすべてにおいてそうでした。容姿も、職業も、趣味も、生き方も…自分のことなのに、自分ではどうしようもできない。整形もずっとし続けなければならない。いつも「いつ二重の線が取れてしまうか」というぼんやりとした恐怖を抱えながら生活していて、心の底から笑ったことはありませんでした。
このころ常に私は被害者でした。被害者意識でした。自分が自分の人生の当事者である勇気も責任も持てず、楽で言い訳ができる被害者の立場にしがみついていました。そんな自分が嫌で嫌でたまりませんでした。
※次回に続く「親に整形させられた私が、母になる」(全78話)は1日2回更新!
※この物語は作者の経験を基に、一部編集しています
※今回の体験記に記載された症状や対処法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。また、適切な時期に医療機関に受診することをお勧めします。