■これまでのあらすじ美咲は背負うものの大きさに押し潰されそうになっていた。買い物の途中で息子が泣き出してしまうと、すれ違っただけの他人から「こんなお母さんでひどいわね」と言われてしまう。このまま消えたら楽になれるのだろうかと美咲が考えていると、声をかけられて…?【美咲 Side Story】
泣き止まない息子を見守ることしかできず、どうしようもなくなっていた私に声をかけてくれたのは、料理屋『あかり』の女将さんでした。息子は新しい場所が苦手なのですが、なぜか女将さんに誘われるとすんなり店内へ入っていきました。そして、静かにひとりで遊び始めたのです。女将さんのやさしい声を聞いていたら、息をするのが楽になってきました。同時に、堪えていたものが溢れ出てしまって…。このお店は、先日、愛たちと集まったところでした。あのとき、私はどうしてあんな態度を取ってしまったんだろう。嫌なことを言っているとわかっているのに、みんなが妬ましくて止められませんでした。助けてほしかったのに、私は…自分で友情を壊してしまったんです。誰にも言えなかった胸のうちを打ち明けると、女将さんは「痛かったね」と言ってくれました。「痛みが消えるまでそのままにしておいてもいいんじゃない?」と。大泣きしたいのにできない顔をしていると言われて…、私はハッとしました。脚本:みゆき、イラスト:ふゆ