高級車のお手本
「BMW 745eラグジュアリー」には、BMWの金看板“ストレートシックス”に電気モーターを組み合わせたぜいたくなパワートレインが搭載されている。スムーズかつパワフルなプラグインハイブリッドシステムを味わうとともに、高級車に求められる条件について思いをはせた。
ラグジュアリーカーの条件
一世一代のイベントでもついクルマばかりに目が行くのは職業病のようなものだ。前後を固めるお供の供奉(ぐぶ)車が新旧内外バラバラだったのはちょっと残念だったが、「祝賀御列の儀」の(クルマの)主役たる「トヨタ・センチュリー」のオープンカーは実に堂々と重責を果たしたのではないだろうか。貴賓車に関するプロトコルに忠実に従えばボディー形状が違うという意見もあろうが、平成改元の際の「ロールス・ロイス・コーニッシュ」に比べればずっとふさわしい。もちろん、それはロールス・ロイスの責任ではない。とにかく開発に関わったトヨタ(というかトヨタ自動車東日本)の皆さんも、万人注視の中でコップの中の水をこぼすどころか、さざ波ひとつ立てないように滑らかに走り、曲がらなければならない緊張感に耐えて無事大役を務めた車馬課のドライバーの方も本当にお疲れさまでした。
テレビの画面越しではあるが、この種の本当の高級車にとって、しずしずと流れるように走る性能が重要であることを見ていてあらためて感じさせられた。リアシートに賓客を乗せることを考えれば、前後上下の揺動など論外であり、滑るように一定速を守らなければならない。そのためにはスロットルペダルの微妙なコントロールにも緻密に応えるレスポンスが欠かせない。まだ詳細は明らかにされてはいないが、あの特装オープンも3代目センチュリーベースということでパワートレインはハイブリッドのはず。V12の先代モデルに比べて操作は難しいのだろうか、あるいは極低速走行のために特別なチューンが施されているのだろうか、などとテレビのこちら側の庶民は想像をたくましくしていたものである。...