すべてに納得
どんなに代を重ねようとも、出自はオフロード1丁目1番地。ブランド設立から四駆一筋70年もの歴史を持つランドローバー自慢の4WD性能を試すために、「ディスカバリー」のディーゼルモデルで冬の信州路を走った。
静かでパワフルなディーゼルエンジン
その日の午後、長野駅の地下駐車場でカギを受け取り、スタッドレスタイヤであることを確認して急ぎクルマに乗り込んだ。せかされたワケではなかったが、駐車場出口で待機してくれているジャガー・ランドローバー・ジャパンのスタッフをあまり待たせたくなかったのと、夕暮れまである程度の距離を走って雪道での試乗と撮影をこなしたかったからだ。
2月の長野駅から目的地である白馬村までといえば、雪に覆われた山岳ルートをひた走るというイメージを持つ。しかし、試乗した日の前日、東京は春の陽気で、ここ長野では雪ではなく大雨だったという。よって白馬へのルート上に雪はなく、結果白馬村に入ってから雪道をわざわざ探すという本末転倒ぶりであった。
それはともかく、走りだしてすぐに「このクルマ、ディーゼルですよね?」と同乗のカメラマンに念のため確認した。前述のごとくバタバタと出発したので、ひょっとしてディーゼルとガソリンを間違えて受け取ったのでは、と思ったからだ。タコメーターを確認するとレッドゾーンは4200rpm付近から始まる。確かにディーゼル車だった。それほどまでにこのクルマのキャビンは静かで、街乗り程度であれば、エンジンノイズはほとんど室内に侵入してこない。振動もまったく感じられない。
試しにクルマを降りてエンジン音を確認すると、外ではディーゼル特有のノイズが聞こえた。直前に試乗したBMWの直6ディーゼルも、キャビンにおいてはノイズ・振動共にガソリンエンジンと間違うほどの静かさと快適性を感じさせてくれたが、このエンジンはそれに匹敵する。わずか1750rpmで最大トルク600Nmを発生するというスペックはだてではなく、街中では2000rpm前後でこと足りる。加速全体が力強く、ターボラグもほとんど気にならないレベルに落ち着いている。そうしたパワフルな印象は、白馬村に向かって緩やかに標高が上がる山岳ルートに入っても変わることがなかった。...