アンタ、輝いてるぜ
ボルボ最新のミドルクラスワゴン「V60」をベースに、オフロード走破性能を高めた「V60クロスカントリー」。北極圏の街ルーレオで試乗した新しいクロスオーバーモデルは、厳しい環境下でこそ力を発揮する、頼りがいのあるクルマに仕上がっていた。
いいクルマでしたわ
ボスニア湾の突き当たり、スウェーデンはルーレオで試乗したボルボV60クロスカントリーは、ひと言で申し上げてスゴくいいクルマだった。この手のクルマとしてあるべき機能をきちんと備えた、北欧的良心にあふれたクルマだったと思う。
ここで言う“この手のクルマ”というのはすなわち、普通のワゴンをかさ上げしてクロカン風に仕立てたクルマだ。古くはアメリカの「AMCイーグル」あたりを起源とするジャンルだが、認知が広がったのは1990年代も半ばに差し掛かってから。当時は本格的なSUVを持たないメーカーがお茶を濁すために……という意味合いもあったようだが、“機能<ファッション”なSUVが氾濫するようになった今では、むしろこうしたモデルのほうが中身に凝っていたりする。決して安いクルマではないし、ベースとなるワゴンとの差別化を図り、機能的にも付加価値を与える必要があるからだろう。
ニッチなジャンルだけに、ラインナップするメーカー/ブランドも、スバルやアウディ、フォルクスワーゲンにオペル&ビュイック、メルセデス・ベンツと、プレミアムどころや四駆イメージの強いところが多い。
ボルボもまた、そうしたメーカー/ブランドのひとつだ。記者の記憶が確かなら、彼らがこうしたクルマをつくり始めたのは1997年のことで、時期的にはスバルの後、アウディの前といったあたりだったはず。パイオニアとは言わないまでも、このジャンルでは先発組だった。
そんな「この道二十余年」のメーカーが手がけた最新作が、今回のお題、V60クロスカントリーである。...