イギリスの猫は雨が嫌い
ジャガーのDセグメントセダン「XE」に、300psの2リッターターボエンジンを搭載した「300スポーツ」が登場。雨天のテストドライブでリポーターが感じた“心残り”とは? 2019年モデルより追加された、新しいスポーツグレードの出来栄えを報告する。
ジャガー製セダンの末っ子
今が旬(?)の“ブレグジット”騒動や、重要なマーケットである中国での新車販売の落ち込みといった荒波にさらされて、今年に入っても「世界で4500人を削減」などと不穏なニュースが伝えられる英国きってのメーカー、ジャガー・ランドローバー。
そんなネガティブな話題も確かに耳には届くものの、一方で2000年代に入ってからのこのブランドの作品が、どれもかつての“停滞期”のそれとは見違えるように魅力的になっているという点に関して、異論を挟む人はそう多くはないはずだ。
過去の栄光を捨てられず、それゆえ新たな挑戦には及び腰になっていたジャガー・ランドローバーは、完全に過去のものとなった。現在の「XJ」以降に姿を現したさまざまなジャガー、そして、初代モデルが世界中でスーパーヒットを飛ばした「レンジローバー イヴォーク」以降のランドローバーの作品を思い浮かべれば、ここで言わんとしていることはすぐに納得してもらえるに違いない。
そうした中で2014年秋に発表され、日本では翌2015年の夏から販売されているジャガーのブランニューモデル、XE。それはフォード傘下の時代に鳴り物入りでリリースされながら不発に終わった「Xタイプ」以来の、このブランドでは末っ子となるサルーンである。
特徴的なショートデッキのプロポーションで、兄貴分の「XF」に対してホイールベースは135mm、全長は285mm短い。一方、FRレイアウトがベースの基本骨格は同様で、XFが「ラグジュアリーなビジネスサルーン」をうたうのに対して、こちらは「ジャガー史上最も洗練されたスポーツサルーン」と、そんなフレーズでアピールされている。...