帰ってきたスポーツセダン
BMWの中核モデル「3シリーズ」がフルモデルチェンジ。ガソリン車、ディーゼル車を織り交ぜポルトガル南部のアルガルヴェで走らせた新型はどれも、「これぞスポーツセダン!」と叫びたくなる仕上がりだった。
BMWの決意を感じる
「小さな『5シリーズ』になってはいけない」
ポルトガルはアルガルヴェで催された新型3シリーズ(G20)の国際試乗会。ディナーテーブルを囲んでの和気あいあいとした雰囲気の中、G20の開発責任者が切り出したフレーズがそれだった。
何気ない言葉だけれども、なかなか深い意味がこめられていると思う。いろんな捉え方もできるだろう。5シリーズのキャラクターがあまりに小さな「7シリーズ」であったことへの反動、かもしれないし、ただ単純にそういう見栄えであってはいけないという意味かもしれない。
現行型5シリーズ(G30)に関してはさまざまな評価があった。G20の開発陣がG30をどのように捉えていたのか、具体的に語られることはなかったけれども、新型3シリーズを体験した今となっては逆説的によく分かる。おそらくそれは、「BMW流のスポーツセダンとしては少々モノ足りなかった」ではあるまいか。
そう、結論からいうと、新型3シリーズは近年まれに見るスポーツセダンだった。少なくとも、ダイナミックローンチ試乗会にMスポーツサスペンションを装備する個体しか用意しなかったということは、BMWがブランドとしてスポーツ性への回帰をよりいっそう強めているという証拠だと思われる。確かに、世代的に同じ系統のインテリアデザインを持つ「Z4」や「8シリーズ」も、従来モデルに比べてスポーツ性を激増させていた。...