いつの間にかプレミアム
大規模なマイナーチェンジを受けた「三菱アウトランダーPHEV」に試乗。既にデビューから6年目となる同車だが、走りの面での古さは皆無。三菱が手塩にかけて育てたことで、今やプレミアム感すら漂わせるクルマへとステップアップしていた。
接着剤の威力
また見違えた。いや、外観はヘッドライトやグリル、アルミホイールのデザイン変更程度のお化粧直しにとどまっているので、より正しく言うと乗るとその違いにびっくりするということだが、それにしても接着剤だけでこんなに変わるのか! と驚いた。アウトランダーPHEVは新世代プラットフォームでなくても、既存のものを改良してここまでできるということの証拠である。あれ、待てよ。前にも同じようなことを言った覚えがある、と思ったら、2017年に「Sエディション」が登場した時にも同様に驚いたことがあったではないか。その際はトップグレードのSエディションにのみ構造用接着剤を導入してボディー剛性を高めたということになっていたが、今回は全モデルに、しかも範囲を広げて導入されている。
アウトランダーPHEVは2013年のデビューから、ほぼ毎年改良を受けて進化してきたが、今回はPHEVシステムの9割を改良したというほど、ボディーも含めて手を付けていないのは燃料タンクぐらいというから本来はフルチェンジ級のビッグマイナーチェンジである。
Sエディションは既に最近はやりの構造用接着剤を使用していたが、それはボディー後半部の開口部まわりだけにとどまっていた。実は製造工程上の都合によるらしく、手作業で行っていたという。それが今回からは前後ドアおよびテールゲートまわり、さらにリアホイールハウスのボディーパネル接合部など広範な部位に採用、またガソリンエンジン車にも同時に導入された。残念ながらガソリン車の試乗車は用意されていなかったが、おそらく見違えるようにしっかりしているはずだ。
これだけ一気に採用できたのは、「エクリプス クロス」を開発する際にラインを改良、量産にも対応できるようになったおかげだという。またリアダンパーの容量もアップしている。従来型のSエディションと乗り比べると、クルマ全体の建て付けのしっかり具合がまるで違うことが分かる。不整路面を突破しても安手な振動やノイズがきっちり遮断されており、後述するパワートレインの改良も相まって、より静かでスムーズかつ力強く、今やプレミアム感さえ漂うほどである。...