まさしくスポーツカーの味
ポルシェのSUV「マカン」に、装備充実のスポーティーモデル「マカンGTS」が登場。ボディーの大きさや車重を忘れさせるその走りは、往年のFRポルシェにも通じる“小気味よさ”が感じられるものだった。
いわば純正チューニングカー
なんでこのスポーツカーはスポーツカーのくせに着座位置が高いのだろう……? だってポルシェ・マカンなんだから、とわかってはいるけれど、そう自問したくなるモノがマカンGTSにはあった。
マカンは2013年に本国で発表された。その開発の際、ポルシェは“ありふれたコンパクトSUV”ではなく、“心を高ぶらせるスポーツカー”の創造を目標とした。5枚のドアと5座、4WDシステム、そして高いシートポジションを特徴とする“比類なきスポーツカー”はかく生まれた。そのマカンに2015年、マカンGTSが追加された。それは最もスポーティーな仕立てのマカンといっていいマカンだった。
GTSはそもそもの由来を1964年にレースデビューした904こと「カレラGTS」にさかのぼるとされる。ポルシェ自身がそう言っているのだから、そうなのである。次にこの3文字の組み合わせが世に現れたのが2007年の「カイエンGTS」であったことは誠に象徴的で、ポルシェ初のSUVであるカイエンの後期型で設けられたこれは、「カイエンS」の4806cc V8の最高出力を385psから405psに強化し、「カイエン ターボ」をベースにした専用エクステリアを与えるという、いわばメーカー製チューンドカスタムだった。
21世紀に復活したGTSはつまり、シュトゥットガルトが手がけたストリートチューニングカーと解釈できるところが最大の目玉であり、それゆえそのシリーズが一通り発表されたあとで出てくる必然性がある。そして、あとから加えられることでそのシリーズにあらためてスポットを当てる役割をも担うわけである。...