アルファ渾身の力作
ファンにとっても、メーカーにとっても待望の一台だった新型SUV「アルファ・ロメオ・ステルヴィオ」。ブランドの世界戦略を担うニューモデルは、新世代の“アルファらしさ”を体現した、作り手の強い意気込みを感じさせる力作となっていた。
主役はむしろステルヴィオ
アルファ・ロメオ初のSUVとなるステルヴィオは、とどのつまり、先に発売されたFRセダン「ジュリア」の背高版だ。両車が使う「GEORGIO=ジョルジョ」なるプロジェクト名のアーキテクチャーはジュリアで初登場して、このステルヴィオが2例目となる。
クルマづくりの現代の定石からいって、これで終わりのはずもない。ジョルジョ・アーキテクチャーからは今後、Cセグメント(=次期「ジュリエッタ」?)からEセグ(=「166」の後継?)までの、少なくとも8車種(=あと6車種)の新型アルファが生み出される予定とされる。しかも、当初はアルファ専用アーキテクチャーとうたわれていたはずだが、いつしかマセラティやダッジ、ジープにもジョルジョ……というウワサも流れはじめている。その真偽は明らかでないが、今どきのクルマづくりなら、そのほうが自然だろう。
それはともかく、今回来日したチーフエンジニア氏によると、ジョルジョの初期段階から、ジュリアとステルヴィオの2台が、ひな形として同時並行で開発されたのだそうだ。それどころか、「ジョルジョの主力は、ジュリアよりステルヴィオ」という本音が、同氏の言葉のハシバシからほとばしっていたのも事実である。
ここ10年来のSUV化の波はアルファを含めた高級車ブランドのほうが顕著であり、アルファ自身も2003年にはSUVコンセプトの「カマル」をお披露目しているのに、商品化は競合他社より明らかに出遅れていたからだ。「ステルヴィオは平均年齢30代の若いチームが開発しました。それは自動車メーカーとしては異例です」という誇らしげなアピールにも、ステルヴィオに対する強い意気込みと期待が見て取れる。...