生きててよかった!
「ランボルギーニ・アヴェンタドールSロードスター」に試乗した。全長4.8m級のボディーに最高出力740psの6.5リッターV12エンジンを搭載。それでいながら乗車定員2人という“浮世離れ”したモンスターマシンは、どのような世界を見せてくれるのだろうか――。
信号停車時はご用心
“アヴェンタドール”とは、かつて人気を博したスペインの闘牛の名だという。闘牛は強いが、静かだ。けれども、740psの闘牛は、すさまじく吠(ほ)える。特にエンジン始動時のひと吠えは、爆音だ。
地下駐車場にその音を轟(とどろ)かせたあと、恐る恐る地上に出る。ドアミラーを入れると、幅はかるく2.2m以上あるのに、高さは113cmしかない。イビツなプロポーションの巨体でいきなり混んだ都内へ出るのは、はっきりいって不安だ。総額5700万円オーバーの借り物でもあるし。
走りだすと、背後のエンジンそのものはそんなに大音声ではなかった。ただ、アイドリングストップ機構は付いていないから、停車しても後ろに6498ccのV12がいる。
信号待ちで止まってしばらくすると、7段自動MTのクラッチを保護するために、ギアがニュートラルに戻ることがある。クラッチの温度次第らしく、戻らないこともある。“N”になったときは軽い電子音で教えてくれるが、忘れていると、発進時に思いっきり空ぶかしをしてしまう。それはやっぱり爆音なので、恥ずかしい。
その日は高速道路から行きつけの山道を走って、なんとか無事に自分ちの車庫へお連れする。
V12ランボのアイコン、シザードアは、横方向に45cmのスペースがあれば全開にできる。がしかし、ドアの頂点は190cmに達する。車庫で開けたとき、梁(はり)にぶつかりそうになって肝を冷やした。カウンタック時代は、閉めるときに腹筋も使う必要があったが、カーボンモノコックでできたアヴェンタドールは、ドアも軽く、軽々と閉まる。...