粋で優雅なオープンGT
「アストンマーティンDB11」のラインナップに「ヴォランテ」が加わった。510psの4リッターV8ツインターボがもたらす速さは、もちろんこのクルマの魅力には違いない。しかし、ヴォランテならではの魅力は、優雅に走ってこそ際立ってくるだろう。
目下絶好調のアストンマーティン
2017年のアストンマーティンは年間で5117台を販売、これは対前年比で58%増――と、そういうリリースが届いたのはつい先日のこと。それにしても5000台オーバーとは……と思いきや、これは「ヴァンテージ」や「DBS」などのモデル群がきれいに出そろった2008年以来のことだという。
数字的にみればマクラーレンやランボルギーニよりは多く、フェラーリよりは少ないといったところで、希少性と収益性を今日的感覚で両建てするにはちょうどいいラインかなと思うところもある。
が、今年はフルモデルチェンジしたヴァンテージのデリバリーが始まり、来年には「DBX」とうわさされるSUVが登場……とあらば、その数字は2020年に向けて拡大の一途となるに違いない。なにせ現在の社長は、直近までカルロス・ゴーンの右腕として日産の副社長を務めていたアンディ・パーマーである。広報から発表されるファイナンシャルリポートも詳密さが増したように感じるのは気のせいではないだろう。投資対象として魅力的な高収益企業へと成長させるというのも、氏に託された重要なミッションのひとつだ。...