お金で買える幸せ
フォルクスワーゲンから新しい上級モデル「アルテオン」が登場。カッコよさに使いやすさ、そして快適な乗り心地と、およそジドーシャに求められるすべての要素を満たしたニューモデルに触れ、資本主義社会における商品のあり方について思いを巡らせた。
“クーペ”ではありません
こういうことを書くとインポーターの人たちはたぶんいい顔をしないだろうけど、アルテオンは「パサートCC」(後にパサートがとれて「CC」と改名)の後継モデルである。CCはComfort Coupeの頭文字。coupeはホントはcoupéと書くべきなのかもしれない。英語のcoupeだったら読みは「クープ」だろうし、読みが「クーペ」ならつづりはフランス語らしくcoupé……じゃないかと思うのだけど、どうか。どうでもいいですね。
とにかく、パサートCC/CCに関してはそれがクーペであることが車名に表示されていた。じゃあアルテオンはナニモノかというと、5ドアのグランドツアラー。頭文字だと、CCならぬGT。5ドアのグランドツアラーであるクルマがクーペであってはいけないという法はどこにもないけれど、少なくともフォルクスワーゲンはアルテオンがクーペだとはいっていない。それにしても、クーペってナニ? GTってナニ?
アルテオンがパサートCC/CCの後継モデルではないとしたら、それはクーペ路線をやめたからである。そもそも車名からして別名である。クーペがナンであるかよく知らないまま書くのではあるが、たしかにCC、ドアは4枚あってもタクシー適性はハッキリ低かった。スペースユーティリティーよりもスタイリングのカッコよさを優先しました度の高いカタチをしていた。そういえば、乗車定員も当初は4人だったのではないか。
実用性よりもカッコよさを優先したカタチの4ドア車というと、思いだされるのは「トヨタ・カリーナED」。全高1310mmは「世界でもっとも低い」とかナンとかトヨタがジマンしていた。CCはヒット作にならずに終わったかもしれないが、カリーナEDはすごく売れた。初代FF「セリカ」の兄弟モデルとして企画されたもので、つまりいわゆるspecialty carだったのだけど、ただヒットしただけでは全然済まなくて、カリーナED以降、およそ日本中の4ドアセダンがミョーに低くペッタンコなカタチになってしまった。アムラー娘ならぬEDラー車がボコボコ出た。いまでいうインフルエンサーだったのである。ちなみにEDはExciting Dressyの頭文字。...