いいことばかりじゃないけれど
「スズキ・アルト」のマイナーチェンジモデルが登場。前後のバンパーデザインなどの目に見える部分はもちろんのこと、見えないところも大きく変えてくるのが最新のスズキ流アップデートだ。最上級グレード「ハイブリッドX」の仕上がりをリポートする。
エクステリアデザインを刷新
今回のアルトについては、スズキの資料では「一部仕様変更」とされている。ただ、現行型デビューから3年半というタイミングとけっこう大幅な改良メニューからすると、おそらくモデルライフ折り返しの、現行アルトとしては最大の改良=マイナーチェンジということなのだろう。改良のキモは、エクステリアデザインの変更と先進運転支援システム(ADAS)の刷新、そして燃費向上だ。
エクステリアでは左右ヘッドランプ間に出現したセンターグリル(状の加飾)と上級の(マイルド)ハイブリッド車に追加されたリアスポイラーが目を引く。アルトといえば先代からセンターグリルレスフェイスが特徴だったが、ついにグリルらしきものがついたわけだ。この種のフェイスリフトは日本車で多いので「やっぱり日本ではグリルレスはウケないのか?」と思わなくもないが、2014年発売の先代アルトから数えるとグリルレス歴は10年以上におよぶ。今回はどうやら、そういう理由ではなさそうだ。
新しいアルトは、ADASが従来のステレオカメラ式から、ミリ波レーダー+単眼カメラの「デュアルセンサーブレーキサポートII」に刷新された。これは、衝突被害軽減ブレーキの自転車対応が2026年7月から継続生産車にも義務化されることを見越しての改良と思われる。他車の例を見るかぎり、従来のアルトのデザインのままでは、車体前部にミリ波レーダーを仕込むのはむずかしかったという現実もありそうだ。実際、新しいセンターグリル的な部分にレーダーが内蔵されているように見える。
さらには燃費だ。WLTCモードのカタログ燃費でいうと、今回の試乗車を含むハイブリッド車で従来の27.7km/リッターから28.2km/リッター、純エンジン車で25.2km/リッターから25.8km/リッター(ともにFFの場合)と、これまでも軽トップだった燃費はさらに向上した。...