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ポルシェ・パナメーラ(FR/8AT)【試乗記】


“素”の魅力

「ポルシェ・パナメーラ」のベーシックモデルに試乗。とかくパワーとスピードで語られがちな高性能サルーンの世界ではあるが、“素”のパナメーラを見くびってはいけない! そこには他のグレードでは味わえない、独自のバランスがあったからだ。

威厳ある乗り心地

2016年に第2世代へとバトンをつないだパナメーラ。シュトゥットガルトの紋章を冠するにふさわしい運動性能と、これがもたらすプレステージ性を両輪に据え、そのバリエーションを意欲的に拡大し続ける“ポルシェの4シーターサルーン”である。そして今回は、その最もベーシックなグレードである3リッターV6ターボ(330ps)に試乗した。

この手のウルトラ・ハイパフォーマンスカーは、常にその先進性と“化け物具合”にまず注目されることが宿命であり、こうしたベーシックモデルはマニアな存在となりがちだが、果たしてその実態はどうなのか? ちなみに筆者はパナメーラの国際試乗会で「4S」と「ターボ」を試した経験があるから、そのあたりも踏まえてこれを見てみようと思う。

パナメーラの乗り味で支配的なのは、その圧倒的に高いボディー剛性を土台に繰り広げられる、エアサスペンションの究極的な乗り心地と追従性だ。それはこのクルマを動かして、路面の継ぎ目をひとつクリアしただけでハッキリとわかる。その足まわりは、金属バネにはないエアサス特有の縮み感によって、妥協のない快適性を披露しながらも、ダンパーが一発でその振幅をダンピングして、あくまでスポーツサルーンとしての、いやポルシェのスポーツサルーンとしての乗り心地というものを、ブレずに提供する。

その時に発せられるバネ下の様子をあえて文字に直してみれば、「ドッ」「ドッ」という低い音。前輪と後輪が突起を乗り越える感覚が狭まればそれは、「ドドッ」となる。もはやコンフォートというよりも、威厳。それが結果的に、エグゼクティブ感をくすぐる心地よさへと昇華されていく。筆者のような庶民にとっては「偉くなったような気持ち」になれる乗り心地であり、パナメーラを手にできるような層にとっては、ちょっとSッ気がかき立てられるような乗り心地ではないだろうか。...

提供元:webCG

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