新鋭のネオレトロ
ヤマハがネオクラシックモデル「XSR900」を大幅改良。日本限定カラー「セラミックアイボリー」の美しさが話題の2025年モデルだが、乗ってみれば“走り”についても見過ごせない進化を遂げていた。クラシックで先進的な、スポーツヘリテージの実力を試す。
細部まで上質
パソコン画面で、フロントカウルとシートカウルを装着した「ヤマハXSR900 ABS」の写真(参照)を目にした途端、ネットを巡っていた手が止まった。
うーむ、カッコいい……。
さっそくヤマハのウェブサイトに飛ぶと、ボディーカラーの「セラミックアイボリー」は、2025年9月30日までの国内限定色。前後のカウルはワイズギアによる純正アクセサリーだという。すぐにお金の計算を始めるところがわれながら貧乏くさいが、車両本体価格は132万円、プラス特別色で3万3000円。カウルが前後で11万6600円(フロントカウル:7万2050円、シートカウル:4万4550円)。合わせて146万9600円になる。ちなみに、2024年に登場したスペシャルにレーシィな「XSR900 GP」は143万円からだから、まあ、妥当な値づけなのだろう。
ヤマハXSR900は、ちょっとやんちゃなスポーツネイキッド「MT-09」をベースに、強固なアルミツインスパーフレームに直列3気筒エンジンをつる構造はそのままに、“ネオレトロ”な外観を与えられたバイク。2016年に初代がリリースされた。2022年にモデルチェンジを果たし、排気量が845ccから888ccに拡大。2025年4月にマイナーチェンジを受けている。
今回の試乗車はカウルレス、というかこちらが本来の姿なのだが、いかにも品よくクラシカルにまとめられた姿が好ましい。スエード調の生地が用いられたブラウンシートが完璧に調和しているのは当然として(!?)、フロントフォークにはカシマコートこと硬質アルマイト被膜が施され、さりげなく上質感をアップしている。バイク乗りでもあるカメラマンは、KYBのフルアジャスタブルリアサスペンションに目をむいていた。全体に“いいモノ感”があって、特に二輪に興味がない人にも「オッ」と思わせるたたずまいがある。...