また来る春もあるはずだ
「レクサスRC F」に“ファイナルエディション”が登場。内外装のみならずV8エンジンも特別仕立てという豪華な仕様だが、その名が示すとおりこれで打ち止めの最終モデル。どうにも悲喜こもごもな一台なのだ。最後の走りを味わうべく、西へ西へと進路を向けた。
モデルチェンジなしで終了
鳴り物入りのデビューだったにもかかわらず、10年ちょっとでの退場は、ずいぶんと見切りが早い気もする。トレンドを見据えたそのビジネスライクな判断こそがトヨタの神髄ともいえるが、やはりもったいないというか、何とかならなかったのかなと残念に思う。
かつてレクサスのフラッグシップクーペだったRCは結局、本格的なモデルチェンジなしのまま姿を消すことになった。年明け早々に、2025年11月でRCおよびRC Fの生産終了と、最終章としての記念モデル“ファイナルエディション”が発表されたのである。スタンダードのRCは台数制限なしだが、自慢の自然吸気V8を積む高性能版RC Fの“ファイナルエディション”は200台の限定販売という。
いまさら言うまでもないが、RCのなかでも「F」は特別なモデルという位置づけだった。レクサスの最高性能モデルというだけでなく、一時はSUPER GT参戦車両としてその名とボディーが使用されており、さらにFIA GT3規定にのっとった「RC F GT3レーシングカー」を開発して世界中のカスタマーチームに販売する野心的な計画を進めていた。
しかし本格的に供給が始まる前にSUPER GT用は新たなフラッグシップクーペの「LC」に代わり、その後「GRスープラ」にポジションを奪われることになった。その現行型スープラも既に2026年春での生産終了が明らかにされており、同様に“ファイナルエディション”が発表されている。約7年で幕を下ろすことになったスープラに比べればまだましかもしれないが、正直言って尻すぼみになるのが多いように思う。...