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システム全体で782PSの最高出力と1000N・mの最大トルクを発生するプラグインハイブリッドユニットを搭載した新型「ベントレー・フライングスパー」が上陸。電動化によって英国伝統の高級サルーンの走りはどう進化したのか。初試乗の印象を報告する。
走りやすいから距離が延びる
翌日の早朝からの撮影に備えて、新しいベントレー・フライングスパーを預かる。車両本体価格だけで3300万円オーバー、「ファーストエディション」のオプションまで含めると片手で足りるかという高額車両だからセキュリティーには気を使うけれど、同価格帯のスーパースポーツを引き取るよりは、はるかにリラックスして運転することができる。
理由のひとつは、視界が開けていて死角もほとんどないこと。「いいクルマだなぁ」とのんきにステアリングホイールを握ることができる。駐車や狭い道でのすれ違いでは、ドアミラーを含めると2220mmに達する全幅を意識せざるを得ないけれど、段差でリップスポイラーを擦る心配もなければ、駐車するときに車輪止めにリアのディフューザーがかするおそれもない。
なにより、「どないだー!」とか「ルック・アット・ミー!」と強くアピールしない、控えめなたたずまいが、一夜限りのオーナーにはありがたい。
以前に、ベントレーの首脳陣からこんな話を聞いたことがある。「同じような価格帯のライバルと比べた場合、明らかに異なるのが走行距離です。ベントレーのオーナーは、オドメーターの数字が増える傾向にあります」
確かに、新型フライングスパーも余計なことに気を使わず、気楽に連れ出すことができるクルマだ。最大トルク1000N・mのモデルに「実用的」という表現を使うのは適切ではないかもしれない。けれども、実際に普段の生活圏でフライングスパーを走らせると、その乗りやすさを体感することができる。...