あくまでもジェントル
「メルセデスAMG CLE53 4MATIC+カブリオレ」が日本に上陸。これでもかと詰め込まれたテクノロジーによって手にしたのは、屋根を開けても閉めても快適なキャビンと、飛ばしても流しても楽しめるドライバビリティーだ。真冬のワインディングロードで仕上がりを試した。
待っていた人は少ないだろうけれど
2ドアクーペやカブリオレが思ったほど売れないというのはどうやら日本に限ったことではないらしい。メルセデス・ベンツは過去に「Sクラス」「Eクラス」「Cクラス」のそれぞれに「クーペ」と「コンバーチブル」を用意していた。ところが、現行Sクラスにはいまだにクーペもカブリオレも追加されず、EクラスとCクラスのクーペは「CLE」という新しい名前とともに、ひとつのモデルに統合されてしまった。「SL」はAMG名義なので、メルセデス名義の2ドアクーペとカブリオレはもはやCLEだけである。
クーペやカブリオレは「かっこいい」「きれい」など人さまからの評判は決して悪くない。ところが、オーナーにしてみるとドアが重いとか後席へのアクセスが悪いとか利便性に関する看過できないネガが少なくない。そのうえセダンベースのモデルだと、たいていのクーペやカブリオレはセダンよりも高めの価格設定がされており、「だったらセダンでいいじゃん」となるケースが多いという。逆に言えば、クーペやカブリオレはとてもぜいたくな選択であり、それをあえて選ぶオーナーは精神的にも経済的にも余裕のある粋な暮らしをしているのだろうと勝手に想像してしまう。けれど、実際にはそういう方は世の中に多くは存在していないようだ。
そう考えると、CLEカブリオレのAMGは極めてニッチな商品ではあるまいか。CLEカブリオレを選ぶこと自体がかなりのレアケースであるにもかかわらず、そこへさらにAMG(と約500万円)をトッピングしたモデルである。このクルマの導入を「待ってました!」とばかりに小躍りする方はとてもとても少ないかもしれない。...