これぞスズキイズム
スズキの軽スーパーハイトワゴン「スペーシア」がフルモデルチェンジ。間の悪いことに(?)宿敵「ホンダN-BOX」の新型も登場したわけだが、果たしてスズキはどこまで肉薄しているのか、それとも追いついたのか。ロングドライブを通じて確かめた。
頑丈さと広さをイメージ
3代目となったスズキ・スペーシアの見た目は、分かりやすくキープコンセプトである。一足先にモデルチェンジしたN-BOXも、先代とほとんど見分けがつかない程度の変更だった。形を変えなかったのは、前のモデルの評判がよかったからだろう。スーパーハイトワゴンという激戦ジャンルでガチンコ勝負を挑む2台がそろって同じ道を選んだのは興味深い。
似ているとはいっても、デザインモチーフは違うらしい。2代目がスーツケースだったのに対し、今度はコンテナなのだ。ボディーサイドに水平なリブを設けるところは同じだが、頑丈さと広さをイメージさせるコンテナにグレードアップした。道具感ということではテーマを引き継いでいる。上質感をアピールする「カスタム」では意匠の焦点がズレてしまうが、今回試乗したノーマル仕様の「ハイブリッドX」は意図がストレートに伝わってくる。新色の「ミモザイエローパールメタリック」は派手すぎない色合いで、この形と相性がいい。
先代モデルは内装にもスーツケースらしさが持ち込まれていた。「インパネアッパーボックス」のふたにもリブがあったのだ。新型ではボックスではなくオープントレイが採用されていて、リブを設ける場所がない。ユーティリティーに関してはユーザーからの声を反映させて改良するものなので、この形状が支持されたのだと思われる。代わりにインパネボックスの側面やドアトリムに筋が刻まれているものの、前モデルほど内外の共通性は感じられなかった。
トレイの下にあるインパネボックスにボックスティッシュが入るのは2代目と同じ。スペーシアのボリュームゾーンとなる子育て世代にとっては必須の装備なのだ。初代モデルにはオーバーヘッドコンソールに2つ目のボックスティッシュ収納があったが、さすがに過剰だったらしく踏襲されていない。...