こちらの顔は金剛力士
BMWの基幹セダン「5シリーズ」がフルモデルチェンジ。内外装もメカニズムもすべてが新しいが、最大のトピックは初代のデビューから約50年を経て、初めての電気自動車「i5」がラインナップされたことだ。システム出力601PSをうたう「M60 xDrive」を試す。
つくり分け自在
新しい「7シリーズ」や「XM」などでは、鬼面人を脅すようなフロントグリルで世間を驚かせたのに、新型5シリーズ セダンは一転して正統派でコンサバなスタイルである。といっても「Mパフォーマンスモデル」たるM60であるからには、抑えきれないすごみを漂わせているものの、ちょっと見ただけでは仁王様のような怪力を秘めているとは分からない。BEVでもガソリンエンジンのラグジュアリーセダンと大差ないスタイルを与えるのが今のBMWの流儀である。それも当然というべきか、ミドルクラスセダン(今や立派なアッパーミドルだが)の代名詞的存在のBMW 5シリーズは、1972年デビューの初代E12型から数えてこのG60型で通算8代目、半世紀を超える長い歴史を持ち、累計生産台数は1000万台以上という定番セダンなのである。
新型5シリーズの特徴は7シリーズ同様、同じボディー/プラットフォームで内燃ガソリンおよびディーゼルから、プラグインハイブリッド車(今後追加予定というが日本導入は未定)、さらにBEVまで多彩なパワートレインをそろえていること。しかもガソリン車とディーゼル車もマイルドハイブリッド化され、全車がいわゆる電動化されたことになる。
今のところ発表されている日本仕様は、ガソリン2リッター4気筒ターボの「523i」(「エクスクルーシブ」が798万円/「Mスポーツ」が868万円)とディーゼル2リッター4気筒ターボ4WDの「523d xDrive Mスポーツ」(918万円)、そして5シリーズでは初となるBEVの「i5 eDrive40」(「エクセレンス」「Mスポーツ」ともに998万円)、およびM60 xDrive(1548万円)というラインナップである。つまり今回試乗したi5 M60 xDriveは新型5シリーズのフラッグシップということになる。...