平和、バンザイ!
スーパーSUV「ウルス」が、マイナーチェンジを機に「S」と「ペルフォルマンテ」の2モデル体制に。今回は前者を連れ出し、ランボルギーニのビジネスを飛躍的に拡大させた立役者のセリングポイントについて、あらためて考えてみた。
車体色に込められたメッセージ
ガオオオオッという野獣の咆哮(ほうこう)が遠くで聞こえたかと思ったら、ランボルギーニ・ウルスSが待ち合わせ場所にこつぜんと姿を現した。それも、ゼレンスキー大統領みたいなモスグリーン、それもつや消しのボディーカラーをまとっていて、これがまたよく似合っている。劇画から飛び出してきたか、スーパーヒーロー映画の撮影現場か。これは虚構か現実か。ボディーのサイドに手書きのVの文字が大きく入っていて、なかからロシアのプーチン大統領とワグネルのプリゴジン氏が出てきて、この度はすまなんだ、と謝ってきたら、いいのに……。もちろん、そのようなことが起きるはずもないし、想像することさえ、不謹慎であるやもしれない。
申し上げたいのはランボルギーニがモスグリーンのつや消し、イタリア語で「ヴェルデ・トゥルビーネ(Verde Turbine:直訳すると「緑の旋風」)」というボディー色をわざわざ選んでいるという事実である。こんにち、この時点でこのカラーがなにを意味するのか。ヨーロッパで起きている戦争と無縁であるはずがない。そこにはメッセージが含まれている。と筆者は思うのだ。
それはなにか? 平和の素晴らしさである。平和だからこその、スーパーカー、スーパーSUVではないか。スーパーカー消しゴムとスーパー銭湯ぐらいしか縁がないとしても、戦争になれば、蛇口をひねってもお湯が出なくなる。当たり前だと思っていた日常が消えてなくなる……。ああ。なんて恐ろしい。
ボディー色について長々と触れたのは、それがウルスの後継として2022年に登場したウルスSの特徴のひとつだから、である。...