そのパワーには訳がある
UDトラックスから新型トラクター(トレーラーヘッド)「クオンGW」が登場。UDといすゞの記念すべき共同開発第1号車に課せられた使命とは? 圧倒的なパワーとハイテクが与えられた理由は? 物流の未来を担う、重要なニューモデルの走りを報告する。
トラクターでは国内シェアNo.1
最高出力530PS、最大トルク2601N・mのディーゼルターボエンジンを搭載し、60t超の連結車両総重量(GCW)を誇る大型トラクター。読者諸兄姉の皆さまは、これを聞いてどんな運転感覚のクルマを想像するだろう? 今回のリポートは、メーカーが「国内でトップのパワー」と豪語する大型トラクターを取材したら、実車の印象も、誕生に至るいきさつも、想像とはずいぶん違っていた、というお話である。
あらためまして、皆さんはUDトラックスというメーカーをご存じだろうか? 「知っている」という方は恐らくトラック通か、物流あるいはトラックかいわいの業界関係者だろう。そして「知らない」という人も、実は結構な頻度でUD印のトラックを見かけているはずだ。
UDトラックスとは、1935年創業の日本の商用車メーカーである。記者より年上の方には、旧名の日産ディーゼルのほうが通りがいいかもしれない。来歴はいささかフクザツで、21世紀に入ってからも日産→ボルボ→いすゞと企業グループの間を流転。ボルボ傘下の2010年に、今日のUDトラックスへと社名を改めている。かねてマーケットで親しまれていたブランド名を社名とした格好で、“UD”とは「Ultimate Dependability(究極の信頼)」の意だそうだ(最初の由来は違ったそうです。詳しくは写真キャプションをどうぞ)。得意商品は伝統的に、タフでパワフルな大型トラック。特にトラクターについては、今も国内シェアNo.1を誇る。
今回取材した新しいクオンのトラクターは、そんなUDトラックスのど真ん中の商品といえる。坂道も重量物もどんとこいの強力なエンジンを擁し、また同社のトラクターとしては、実に13年ぶりに“6×4”(前1軸・後ろ2軸の2軸駆動)の「GW」が用意されたことも話題となっている。...