薄味のプレミアム
日産がリリースした100%電動のSUV「アリア」。そのラインナップのなかから、大容量バッテリー+4WDの上級モデル「B9 e-4ORCE」に試乗。デザインもインターフェイスも走りも“未来的”な電気自動車に欠けているものとは何か?
最上級のなかの最上級
最新の発表で、2030年度の新車に占める電動車のモデルミックスを、50%から55%以上へと上方修正した日産(インフィニティブランドを含む)。2026年度の見通しについても、中国市場は従来の40%から35%へと下げたようだが、欧州は75%から98%に、日本は55%から58%に変更しており、全体としても従来の40%から44%へと上方修正している。電動化は、着実に進んでいるというわけだ。
そんな日産の電動車におけるフラッグシップモデルであるアリアの、そのまたフラッグシップとなるB9 e-4ORCEに試乗(厳密には発売記念モデルの「B9 e-4ORCEリミテッド」)。横浜の自宅から街なかを抜けて東名高速道路へ突入し、ワインディングロードを一回りしてwebCG編集部にたどり着く、定番のコースでその内容を確かめてみた。
アリアB9で誰もがまず注目するポイントは、91kWhというバッテリーの容量と、それがもたらす航続距離の長さだろう。ただ、今回の試乗車は4WDモデルのe-4ORCEだから、その車重も2230kgと重たく、航続可能距離はFWDモデルの640kmに対して560kmとなっている(ともにWLTCモード)。
しかも、これを借り受けたときはほぼ満充電の状態にもかかわらず、チャージまでの走行可能距離が401kmと表示されていた。単純計算してカタログ値の約72%という数値は、俗に言う「実走行距離はおよそ7掛け」というセオリーとほぼ等しいのだが、この数字は先に試乗したドライバーの踏み方を反映したものなのだろうか? 試乗車がスタッドレスタイヤを履いていたことから考えると、雪上試乗に使われた車両であることも予測でき、この数字がどう変化するのかも興味深い試乗となった。...