シンプル・イズ・ビューティフル
120年を超える歴史を誇る老舗、ロイヤルエンフィールドから、空冷単気筒のニューモデル「ハンター350」が登場。古式ゆかしき“オートバイ”のスタイルを貫く一台は、シンプルで軽快で、スロットルを開けるごとに元気がもらえるマシンに仕上がっていた。
世界に冠たるミドルクラスの雄
「今年からJAIA(日本自動車輸入組合)に入らせていただきまして、この1、2月の販売台数は、輸入車ブランドで5位といったところです」(ニヤリ)
発表会兼試乗会のプレゼンテーションで語られたこの話に、筆者はいささか驚いた。PCIによる正規輸入販売が始まってまだ3年に満たないというのに、これは大層な飛躍ではないか。恐るべし、ロイヤルエンフィールド。
いや。より実情に即した言い方をするのなら、グローバルマーケットでの実績に、日本での評価が追いついてきたというべきなのかもしれない。なにせ中排気量セグメント(250cc〜750ccクラス)での世界シェアは、聞いて驚けナンバーワン。本国インドや発祥の地イギリスはもちろん、アジアやオセアニアでも人気を博す世界的メーカーなのだ。恥を忍んで申し上げると、自分も数年前までは、「シーラカンスみたいなバイクをつくるマニアックなメーカー」と誤解していた。だってそうでしょう。日本で見かけるのは「バレット500」とか「クラシック500」ぐらいだったんだもの! 伊丹孝裕さんのリポート(参照)でその実態を知り、己が無知と世界の狭さを恥じた次第である。
今回紹介するハンター350は、そんなロイヤルエンフィールド最新の……なんて言ったらいいんだ? そう、スタンダードモデルである。クラシックなネイキッドスタイルの、まさにスタンダードモデル。
ここ数年、ロイヤルエンフィールドはラインナップの中軸である350ccクラスで世代交代を進めていて、「メテオ350」「クラシック350」と新製品を投入してきた。ハンター350はその第3弾にあたり、「Jプラットフォーム」と呼ばれる新世代の空冷単気筒エンジンを、お尻の上がったコンパクトな車体に搭載している。そのスタイリングは、ツアラーやらアドベンチャーやらといったジャンル名を持たない、まさにスタンダードなバイクそのものだ。
“SR”や“TR”という文字列を見ると、無条件に鼻奥がツンとしてしまう筆者にとって、気にせずにはいられないモデルである。...