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輸入車チョイ乗りリポート 第4回:求ム! 違いの分かる人


小さくて大きな違い

旬の輸入車にまとめて乗れるJAIA輸入車試乗会で、藤沢 勝は「BYD ATTO 3」「マセラティ・レヴァンテGT」「プジョー・リフター ロング」「アウディQ4 e-tron」をドライブ。脈絡のない人生を歩んできた男にふさわしい、脈絡のないチョイスである。

極めて高度なフツー BYD ATTO 3

落語にはマクラが、漫才にはツカミがあるものだが、このほど日本で乗用車事業を本格展開したBYDには、そういう姿勢がなかったように思う。というのも、第1弾モデルとして上陸したATTO 3があまりにもフツーのクルマだったからだ。

ボディーサイズが全長×全幅×全高=4455×1875×1615mmというミドルサイズのSUVであり、日本ではまさに売れ筋のど真ん中。まずはBYDここにあり! をアピールするための見せ球的なスポーツカーなどから導入するのが賢いやり方ではないかと思うが、これがBYDの商品に対する自信の表れということだろう。カッコいいハイエンドセダン「SEAL」は遅れて2023年の下半期にやってくる。

ATTO 3は最高出力204PS、最大トルク310N・mの駆動用モーターをフロントに搭載する。アクセルを踏み込んでもこれみよがしなダッシュはせず、加速はあくまで漸進的。足まわりは少々ソフトだが、頼りないような感じは皆無だ。ブレーキの感触もフツーで、つまりATTO 3の乗り味はすべてがフツーかつ自然。個性がないといえばそのとおりだが、普段使いのクルマとして不満を抱くようなところはひとつもない。

スポーツジムをイメージしたという内装や竜のうろこがモチーフだというリアピラーなど、仕立ては凝っている。特に内装は明るいカラーチョイスが特徴的で、新しいものに乗っている感が強く感じられる。

ひとつ、既存の自動車と違うところがあるとすれば、ダッシュ中央にレイアウトされた12.8インチのタッチスクリーンだ。サイズだけならもっと大きい画面のクルマもあるし、ダッシュボード全体を画面で覆ったようなクルマもある。BYDの場合はエンジン=CPUが違う。正式発売に合わせてゼンリン製のナビゲーションも内蔵したというこのシステムは、とにかく反応が素早い。「Spotify」などのアプリは起動も選曲も待ち時間がない。車載用としては体験したことがないほどのレスポンスであり、「iPad」や「iPhone」と同じような感覚で操作できる。最初に所有した携帯電話がスマートフォンというような世代にとってはこちらのほうがフツーだろう。

このタッチスクリーンをはじめ、アダプティブクルーズコントロールなどの運転支援システムや人工皮革のシート表皮、シートの電動調整機構、パノラマガラスルーフ、電動テールゲート、ドライブレコーダーなどが全部標準装備でありながら、価格は440万円ぽっきり。初上陸にあたっての相当な戦略価格かと思いきや「きちんと利益が出る設定です」とのこと。BYDにとってのフツーがスタンダードになると困るメーカーが多いことだろう。

【スペック】 ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4455×1875×1615mm/ホイールベース:2720mm/車重:1750kg/駆動方式:FWD/モーター:交流同期電動機(最高出力:204PS、最大トルク:310N・m)/一充電走行距離:485km(WLTCモード)/交流電力量消費率:144Wh/km(WLTCモード)/価格:440万円...

提供元:webCG

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