職場で困っている人を見かけても、「おせっかいだったらどうしよう…」と躊躇したり、「たぶん大丈夫だろう…!」と自分に言い訳したり……。
気づかいをするときには、つい「心の壁」が現れてしまい、なかなか一歩が踏み出せないことが、あなたにもあるのではないでしょうか?
この連載では、「顧客ロイヤルティ(お客さまとの信頼関係づくり)」をベースに、ビジネスセミナーへの登壇やコミュニケーションスキルの研修講師を通して、全国200社・2万人以上のビジネスパーソンに向けて教えてきた『気づかいの壁』の著者、川原礼子さんが、「気がつくだけの人」で終わらず、「気がきく人」に変われる、とっておきのコツをご紹介します。
あいづちの「はい」と肯定の「はい」
日々のコミュニケーションでは、意外なことがストレスを生み出します。
ちょっとした返事だけでも、気づかいの違いは表れます。
たとえば、ある業務を進める中で、確認のために相手に質問したとしましょう。
「変更があるときは、前日までにご連絡すればいいんですね?」
「はい」
いかがでしょう?
これだけだと、本当に前日まででいいのか、何に対しての「はい」なのかが不明瞭で不安になります。
「前日でいいんですよね?」と、念を押して再確認したくなります。
逆の立場になったとして、「自分は返事をしているのに聞き返された」という思いをしたことはないでしょうか?
その場合も、おそらく返事の仕方が悪かったのでしょう。
じつは、返事のときの「はい」には、あいづちの「はい」と、肯定の「はい」があります。
人は、相手の話を聞いていることを示すために、あいづちを打ちます。
ところが、そのあいづちの「はい」を、肯定の「はい」と捉えてしまったり、逆に、肯定の「はい」があいづちの「はい」としか聞こえなかったりして、お互いに誤解が生まれることがあります。
返事の仕方も気をつけないといけないんですよね。
「センテンス」で答えると確実になる
肯定の「はい」として伝えるためには、「センテンス(文章)」で答えることで、相手に確かなものとして伝わります。
「はい、そうです」
「はい、前日までにご連絡ください」
とまで言うようにすれば、相手も聞き返す必要はなくなります。
また、反対に「いいえ」を伝える場合も、センテンスにします。否定から入るのではなく、「肯定形の文章」にすると、わかりやすくて、その後の会話も続きやすくなります。
ただし、罪悪感でダラダラと話してしまうのはNGです。
「先ほどまではあったんですけど、午前中に売れてしまいまして、他のサイズだったらあるんですが……。
ただ来週月曜までお待ちいただけるようでしたら、入荷の予定があります」
あまりに長く話しすぎると、言い訳がましく聞こえてしまいます。
「肯定すること」を先に確実に伝えた上で、センテンスで答えるようにしましょう。