クルマ道楽の伝道師
NISMO、STI、TRD、無限と、メーカー直系のワークスチューナーが一堂に会して合同試乗会を開催! まずは無限が持ち込んだデビューしたての「フィットRS」「ステップワゴン」の用品装着車と、世界をまたにかけて活躍するTRDのラリーカーの走りを報告する。
「フィット」に17インチなんてアリ!?
年に一度のメーカーワークスによるチューンドカー試乗会。トップバッターとして紹介するのは、ホンダのワークスとなる「無限」だ。彼らは今回、登場したてのフィットRSとステップワゴンを、早速ファインチューンしてきた。
フィットのマイナーチェンジとともに登場した、走りのグレードRS。これにまず無限は、既存のフィット用エアロパーツとRS専用のフロントアンダースポイラー、リアアンダースポイラーを組み合わせてきた。そのカラーリングは、フロントグリルと前後のアンダースポイラーが赤く塗られており、ホワイトのボディーカラーと組み合わせると“タイプR”をイメージさせるのが面白い。
一方、動的なチューニングは17インチホイールのみだった。とはいえ登場したばかりのフィットRSは足まわりのファインチューンがセリングポイントのひとつだからして、それをいきなり換えてしまうのはもったいない、というのもうなずける。ただ17インチという大径ホイールの装着は、見た目ばかりでむしろ走りをスポイルしないか? とちょっとだけ心配した。
そもそもフィットRSの足まわりは、フロントサスペンションの剛性がノーマルよりもソフトになっていることがひとつの大きな特徴だ。これによってステアリングの切り始めに、割と早めにロールが起きる。しかし本格的なロールが起こる領域では、減衰力を高めたダンパーがそのスピードを抑え、さらに剛性を高めたスタビライザーが、横方向の荷重をしっかりと支える。対してリアサスペンションは、伸び側をほどよく規制して車体の浮き上がりを抑えている。よって、操舵感はヒラリと軽快だが、全体としては挙動が安定している。こういうキャラクターである。
そんな、バネレートに頼らない姿勢づくりが信条のRSに、サイド剛性(つまり縦バネ)が強くなる17インチの40偏平タイヤを付けたら、それこそ本末転倒では? しかし、それはいらぬ心配だった。これがきちんと“フィット”していたのだ。...