新時代の幕開け
ロータスの新しい時代を切り開くニューモデル「エミーラ」。その実力に、サーキットで触れる機会を得た。次世代ラインナップの嚆矢(こうし)であると同時に、エンジンを搭載する最後のロータスともされているミドシップスポーツは、いかなる走りを見せてくれるのか?
スペックシートに見る“懸念材料”
現在、アルピーヌとともに次世代のスポーツEVを開発しているロータス。そんな彼らが、自ら「ガソリン時代の最後を飾るスポーツカー」と称するエミーラの「ファーストエディション」に、袖ケ浦フォレストレースウェイで試乗することができた。
エミーラはそのサイズを見ても分かるとおり、「エリーゼ」以降のアルミ製バスタブシャシー世代で最も大きなロータスだ。そのスリーサイズは、全長×全幅×全高=4413×1896×1235mm、ホイールベース=2570mm。「エヴォーラ」で使われたラージプラットフォームを進化させながらも、前後にサブフレームをつける手法はこれまでと同じ。外板パネルも従来同様FRPである。車両重量は、会場で確認したテクニカルデータだと、3.5リッターV6仕様の場合はMTで総重量1493kg、ATで同じく1500kg。事前に発表されていた車両重量は1405kgとあったが、これは乾燥重量なのだろう。
というわけで、そのサイズはエヴォーラ最後期のハイパフォーマンスモデル「GT410スポーツ」と比べて、全長で23mm長く、全幅で46mmワイド。全高も10mmほど高いが、これは快適指向の「ツーリングシャシー」を組み込んだもので、「スポーツシャシー」ではまた変わってくるかもしれない。
興味深いのは、ボディーが大きくなったにもかかわらずホイールベースに変わりがないこと。とはいえこの数字は、エヴォーラがライバル視していた「ポルシェ911」(2450mm)はもちろんのこと、「アルピーヌA110」(2420mm)や「ポルシェ718ケイマン」(2475mm)よりはるかに長い数値だ。これには、シート裏のラゲッジスペースを確保することと、ハイパワーミドシップ車の高速安定性を高める両方の狙いがあると思われるが、ともかく「これ以上長くして旋回性能を落とすことはしない」という判断なのだろう。そして肝心な車重は、乾燥重量で計算しても、先述のエヴォーラGT410より85kgも重くなっている。
ではなぜエミーラは、こうしたサイズアップを果たしたのだろう?...