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日本電産の後継者問題が象徴、名経営者は「分身探し」を諦めよ


オンライン会見で最高経営責任者(CEO)交代について説明する日本電産の永守重信会長(2021年4月撮影) Photo:JIJI
オンライン会見で最高経営責任者(CEO)交代について説明する日本電産の永守重信会長(2021年4月撮影) Photo:JIJI

日本電産の永守重信氏の後継者問題が話題になっている。カリスマ経営者の後継者選びが難しいという事例には事欠かない。その理由は、カリスマ経営者が「自分の代わりになる人」を探してきて、自分を代替することにこだわるからではないだろうか。そこで「分身探し」とは別の解決策を提案したい。(経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)

日本電産の後継者問題に見る
「カリスマ経営者」特有の難しさ

カリスマ経営者の後継者選びは難しい。

最近の印象的な事例として、日本電産が挙げられる。最高経営責任者(CEO)を引き継ぐことが既定路線と目されていた関潤前社長兼執行責任者(COO)が退任し、同社創業以来のメンバーである小部博志氏がワンポイントリリーフ的とも思われる後任に就いた一連の経緯だ。

日本電産は永守重信氏が創業し、成長してきた会社で、永守氏は日本の経営史に将来も名を残すであろうカリスマ経営者だ。しかし、日産自動車からいわば三顧の礼をもって迎えた関氏の前にも後継経営者の外部招聘に失敗している。

強いカリスマ性を持った経営者が、外部から後継経営者候補を招聘して失敗に終わったケースは、過去にファーストリテイリングやソフトバンクグループなどでも発生している。読者の記憶にも新しいところだろう。

永守氏は、「良い経営者候補が会社(日本電産)の外にいると思ったのは、私の間違いだった」という反省の弁を述べたが、社員にとって「人事」の持つ意味は大きい。一度ならず外部から後継経営者候補を招聘したという現実は、社員に対して「経営を継ぐに足る器を持った人物は社内にいない」という雄弁なメッセージだ。簡単にわだかまりが解けるようなものではあるまい。

小部氏は、「創業当時の企業文化がベースにあってここまで来たが、それが壊れてきている。もう一回きちんと直す」と述べている。いわば前任の関氏の経営がまずかったことを総括して印象づけるような(普通は嫌な)役回りを引き受けた。...

提供元:ダイヤモンド・オンライン

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