技術は人を幸せにする
電気と内燃機関の協調により、新時代のスーパースポーツの在り方を体現した「フェラーリ296GTB」。マラネロが手がけたプラグインハイブリッドのベルリネッタは、日本の道でどのような表情を見せるのか? 技術革新によって生まれた、新しい跳ね馬の走りを報告する。
フェラーリが提唱する“FUN TO DRIVE”の再定義
2021年6月に発表され、2022年3月に国際試乗会がスペインで開かれたフェラーリ296GTBが、ついにニッポンの道を走りだした。マラネッロにとって「フェラーリ」を名乗るロードカー初のV6エンジン搭載モデルにして、「SF90」に次ぐ2番目のPHEV。そして「F8トリブート」、SF90に続く、この第3のミドシップ2座ベルリネッタは、どちらの後継モデルでもない。“運転の楽しさを定義する(DEFINING FUN TO DRIVE)”、もっともファン・トゥ・ドライブな、新しいセグメントのフェラーリなのだ。
PHEVなのに? そう。PHEVというのは通常、退屈な電動車ですよ。296GTBは違う。掛け値なしに? 100%イエス。エレクトロニック・コントロールをプラスすることで異次元のスポーツドライビング感覚を実現した新世代の若駒を、筆者は半日独占試乗して確信した。これは神がつくりたまひし傑作である。
電気ですかぁ。電気があれば、なんでもできる。1、2、3、ダーッ。感涙。スゴイ! キュンです。オータニさん! スーパーカーにモーターがついていてもいいじゃないか。芸術は爆発だ! ドント・シンク。フィール……。あちょー。
というような意味不明なことをいくら並べても意味不明なので、このエレキの若大将的フェラーリ体験がどんなに素晴らしかったか、筆者なりにお伝えしたい。そのシビれるサウンドについてはフェラーリのホームページでぜひご確認ください。
某日10時。私は東京都心の某地下駐車場で296GTBを受け取り、箱根を目指して渋谷方面に向かって走り始めた。PHEVの296GTBは容量7.45kWhのバッテリーを後部のフロア下に備えており、バッテリーが満充電であれば、モーターだけで最長25km走ることができる。たったの25km? 十分です。...