黒部市民病院腎センターの様子 写真提供:黒部市民病院腎センター吉本敬一所長
2018年8月、公立福生(ふっさ)病院(東京都)で女性患者が腎透析を続けるために必要な手術を拒否したことで、透析が中止になり死に至った。2021年、家族が病院を提訴した民事訴訟は裁判所から和解勧告が出され、10月5日、和解が成立した。今後、病院はどんな点に留意すればいいか。裁判について、2回に分けて詳報する。(医療ジャーナリスト 福原麻希)
公立福生病院の対応を
時系列でふりかえる
女性患者と2つの病院の関係(筆者作成)
女性患者の透析が中止になる経緯(裁判と関係者取材から筆者作成)拡大画像表示
2021年7月、東京地裁(桃崎剛裁判長)は訴えられた公立福生病院に不十分な点があったと判断し、同院へ改善策を約束させる和解条項と和解金の支払いなどを勧告した。10月、原告・被告ともに合意した。裁判と取材で得た情報から、本件の概要を紹介する。
8月9日、外科医が女性患者に手術の説明をしたところ、女性患者は「手術はしたくない。もう透析はやりたくない。このシャントがダメになったら、やめようと決めていた」と話した。...
福原麻希