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(更新: ORICON NEWS

クリス・ヘムズワース『世の中を気にしない──自分が思ったことをやる』

『マイティ・ソー』『アベンジャーズ』シリーズですっかり日本でも大人気になったハリウッドスター、クリス・ヘムズワース☆女性だけでなく男性をも惹きつける、独特の雰囲気をかもしだす魅惑的なスターの素顔に迫る! 実在の人物を演じた『ラッシュ/プライドと友情』での苦悩、青ざめたというヌードシーン撮影秘話も!!

僕のリスクはテイクを重ねる覚悟をすること(笑)

──代表作『マイティ・ソー』『アベンジャーズ』シリーズはファンタジー世界のキャラクターでしたが、今回、『ラッシュ/プライドと友情』で演じたのは実在した天才レーサーのジェームス・ハント。アプローチに違いはあった?
クリス 実際に生きていた頃のジェームス・ハントを知る人は、それぞれに思い出がある。だから、それを損なわないように正しい解釈で演じなければならなくて、僕にとってそれはものすごいプレッシャーだった。彼はいろんな面において魅惑的な人だったからね。そういうすばらしい人物を演じることは大変だったけれど、チャレンジでもあった。とてもエキサイティングな経験だったよ。

──具体的にジェームス・ハントのどんなところに惹かれた?
クリス彼の恐れのなさ、相手が自分のことを好きかどうかは関係ない「これが俺なんだ!」という正直さに惹かれた。とはいっても、演じる準備としては『マイティ・ソー』『アベンジャーズ』のソーや『スノーホワイト』のエリックと同じ。こういう人が本当に“いた”と信じられるように、共感できるように、リアルさを目指したんだ。

──そんなジェームス・ハントと、彼のよきライバルであるニキ・ラウダ。同じレーサーでもタイプは全く異なります。あなた自身はどちらに近い?
クリスジェームス(・ハント)だね。彼は一ヶ所にとどまっていられないタイプで、常に動き回っている。僕もそうだからね(笑)。もうひとつ、この役を演じていて気づいたことがある。それは、環境を自分のものにしてしまう力や人生を味わい尽くしてやろうという貪欲さ。それを手にするためにジェームスはリスクも冒すし、失敗も恐れない。彼のそういうところを参考にして役に近づいていった。まあ、僕のリスクはテイクをいっぱい重ねるんだろうなって覚悟することだったけどね(笑)。

──そういうユーモアはきっとジェームスに通じるんでしょうね(笑)。別の視点のリスクについても聞かせてください。独身時代と家族を持つ今、私生活の環境が変わることによって何か影響はあった?
クリスたしかにそれはあるね。結婚して子どもが生まれてからは、サーフィンとかロッククライミングとか危険なスポーツをするときに「やっぱり、やめた方がいいかな。子どももいるしな……」と躊躇することがある。でも、仕事に関しては、子どもがいるからこそ、妻がいるからこそ、家族のためにがんばらなくちゃと思うようになったんだ。

バスローブを脱ぐ瞬間に青ざめたヌードシーン…

──そこはプレイボーイのジェームスとは違いますね。続いて、外見的な役作りについて。ソーを演じるために付けた筋肉を落とす必要があったそうですが、いま現在のあなたの筋肉はなに仕様?
クリスジェームスとソーのちょうど真ん中だね(笑)。あと数ヶ月すると『アベンジャーズ・エイジ・オブ・ウルトロン(原題)』の撮影が始まるから、今はその準備中でね。『ラッシュ/プライドと友情』の撮影の前は『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』を撮っていたから腕は太かったんだ。そこからスリムダウンさせて『ラッシュ』に臨んだ。今は『アベンジャーズ』に向けて筋肉を付けているところだよ。

──筋肉を付けるのと落とすのはどっちが難しい?
クリス筋肉を付けたり落としたり、もう3〜4回くり返しているけれど、痩せる方が断然大変だね。筋肉を増やすときは、とにかく食べてたくさんワークアウトをすればいいけれど、減らすときはあまり食べることができない。いつもお腹が空いている状態で、おまけに低カロリーの食事だからね……。そういう時期はかなり機嫌が悪いと思うよ(笑)。

──(笑)俳優のなかには、役のためなら肉体改造はもちろん、歯を抜いたり、髪を剃ったり、あらゆることに挑む人がいます。あなたもそういうタイプ?
クリスそうだな……昨年、ロン・ハワード監督とまた別の映画『Heart of the Sea(原題)』を撮ったんだけれど、そのときもかなり体重を落としたんだ。海に漂流していた人の話だから、かなり痩せる必要があってね。それはもちろん役のためだけれど、僕としては、健康を害するほど身体を痛めつけることはしたくないと思っている。子どもと家の裏庭で駆け回る健康な身体でいることも大切だと思っているからね。でも、健康を維持できる範囲であれば、どんなことでもやるよ!

──今回は実際にF1カーに乗り、レーサーが見る世界をその目で見るという経験をしていますね。その感想も聞かせてください。
クリスロン・ハワード(監督)とアンソニー・ドッド・マントル(撮影)のおかげであれほどのレースシーンを撮ることができた。カメラをいろいろな所に置いて、ドライバーはどういう世界を見ているのか、ドライバーならどう感じるのかを本当にすばらしく捉えているんだ。でも、実は運転のシーンを演じるよりずっと怖かったのは、ヌードシーンなんだ(笑)。あのシーンを撮る日、カメラの準備ができてバスローブを脱ぐ瞬間、「オーマイゴッド! 本当に自分はこれをやるのか!」と、青ざめたよ(笑)。あのシーンは本当にやりづらかった。

──それも見どころですね(笑)。最後に、あなた自身がジェームス・ハント、もしくはこの映画から学んだこと、今後の人生に活かしたいことは?
クリスやっぱり、人の目を気にしない、他人の評価を気にしないということだね。世の中で「こうすべき」とされていることであっても、それに従うのではなく、自分がいいと思ったことをやる。しかも自分なりのやり方でね。それは、僕の人生にも活かしていきたいと思っている。この映画の見どころは、迫力のレースシーンだけじゃなく、とても美しい人間ドラマが描かれているところなんだ。ぜひ女性にも観て欲しい。
(文:新谷里映/撮り下ろし写真:鈴木一なり)

ラッシュ/プライドと友情

 1976年、F1黄金時代。世界を熱狂させた二人のレーサーがいた。ドライビングテクも私生活も情熱型のジェームス・ハント(クリス・ヘムズワース)と、レース運びも人生も頭脳派のニキ・ラウダ(ダニエル・ブリュール)だ。シーズンはラウダの圧倒的なリードで幕を開けた。

 ジリジリと迫るハントを制し、ラウダのチャンピオンが確実視されたその時、全てが変わった。壮絶なクラッシュ。ラウダは瀕死の重傷により、再起は絶望的だった。事故の一因は自分だ、との自責の念を払いのけるかのように、残りのレースに全霊をかけたハントがチャンピオンの座に手をかけた時、ラウダは再びサーキットに戻ってきた。事故からたった42日後、変わり果てた姿で。ポイント差はわずか――最終決戦の地富士スピードウェイで、ライバルを超えた絆を胸に二人は限界の先へとアクセルを踏み込む。

監督:ロン・ハワード
出演者:クリス・ヘムズワース ダニエル・ブリュール オリヴィア・ワイルド アレクサンドラ・マリア・ララ
【映画予告編】 【公式サイト】
2014年2月7日(金)全国公開
(C)2013 RUSH FILMS LIMITED/EGOLITOSSELL FILM AND ACTION IMAGE.ALL RIGHTS RESERVED.

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映画『ラッシュ/プライドと友情』公式サイト

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