“契約から始まった90日間の夫婦生活”を描いた甘くてスリリングなロマンティック・コメディ『私と結婚してくれますか？』。11月22日（いい夫婦の日）目前に最終回を迎え、チェ・ウシク×チョン・ソミンの胸キュンエピソードが、SNSで話題になっている。ディズニー公式動画配信サービス「ディズニープラス」のコンテンツブランド「スター」で全話独占配信中（全12話）の本作。期間限定のニセ夫婦から“本物？”の夫婦へと変わっていく、ドラマの観どころをたっぷり紹介する。

ニセ夫婦がリアルロマンスに…逆境に立ち向かうメリ＆心の傷を抱えるウジュのロマンスの行方に釘付け

　物語の主人公は、婚約者の浮気から突然の結婚破棄と不動産の保証金詐欺にも遭い、人生どん底の崖っぷち花嫁のユ・メリ（チョン・ソミン）。逆境で心が折れそうになっていた彼女はある日、新婚カップル限定の高級住宅の福引に当選する。だが“結婚していること”が条件のため、独り身となったメリは景品の受け取り対象外だった。

　一方、老舗高級ベーカリーの御曹司ウジュ（チェ・ウシク）は、幼少期に両親を亡くしたことにより心の奥底にトラウマと孤独を抱え、感情を閉ざした日々を送っていた。景品を受け取るため試行錯誤していたメリは、偶然出会った、元婚約者と“同姓同名”のウジュに、「夫のフリをしてくれませんか？」と“ニセ夫婦”になってほしいとお願いする。

　ウソの新婚生活を持ちかけられ、最初は迷惑がっていたウジュだったが、条件付きで同意。「景品目当ての契約」からスタートした2人の関係は、ぎこちなさや衝突、価値観の違いに振り回されながらも、徐々に互いの傷を癒やしあう関係へと変化していく。家族や周囲にバレないよう演じる「夫婦ごっこ」がコミカルで、クスッと笑わせてくれるのはもちろん、バレてはいけない“秘密の関係”がスリリングで、ラブコメ好きにはたまらない怒涛の胸キュン展開が続いていく。

　そして、名作ラブコメには必ず“最低最悪な悪役”が必要不可欠だが、2人の関係を邪魔し、視聴者の怒りを一身に引き受けているのがメリと破局した元婚約者のウジュ（ソ・ボムジュン）だ。メリのウソの新婚生活を知ると、豪邸を手に入れるため妨害工作を繰り返していく。別れの原因は彼の浮気だったにも関わらず、「もう他に男が?!」とメリに言い放つ姿に、「どの口が？！」と怒りが込み上げてくる。そんな元カレの姿が、ウジュの心に火をつける着火剤になっているのも萌えポイントだ。元カレの妨害にはイラっとさせられるが、メリの逆境に負けない強さが爆発するシーンは、カタルシス満点でスカッとすること間違いなし。

　さらに、メリとウジュは幼少期に“一度出会っていた”という韓ドラお約束の展開も。メリにとっては「忘れられない初恋の相手」、ウジュにとっては「心の空白を埋めてくれた存在」として、心に刻まれた相手だった。最初はただの偶然と思われた出会いが、徐々に“運命の再会”へと変わる展開がロマンティックで実に韓ドラらしい。4話でウジュはメリとの運命的な過去を知ることになるが、彼のいまへとつながる重要な伏線回収シーンでもある。それをわかった上でウシクの演技を見ると、より深く楽しめる。ニセ夫婦というお約束の設定ながらも、主人公たちの「心の傷」と「再起の物語」が絡み合う展開が、本作が単なるラブコメには留まらない深みだろう。

“癒しの愛されイケメン”チェ・ウシク、大人びた色気も加わったナルシスト御曹司に！

　伝統あるベーカリーの4代目御曹司キム・ウジュを演じるのは、天然で愛嬌があるキャラで、“癒しの愛されイケメン”とも謳われるチェ・ウシク。『その年、私たちは』や『恋するムービー』など、少し情けないが愛さずにはいられない主人公を演じて、多くの視聴者を沼落ちさせてきた。一方の『殺人者のパラドックス』では、普段の柔らかいイメージとは対照的な狂気的で冷徹な演技を披露。内面的な闇を表現する演技力の高さを証明した。

　今作では、完璧主義で人に無関心なナルシスト御曹司を熱演。ウジュは老舗ベーカリーの御曹司として、マーケティングのチームリーダーもこなすエリート。これまでの役とはまたひと味違う、大人びた色気が加わっているのも沼深い。スタイリッシュで冷静ながらも、クール顔で照れる演技では、彼特有の愛くるしさも健在だ。

やはりハズレなし…“ラブコメクイーン”チョン・ソミン演じるヒロインに共感必至！

　婚約破棄や不動産詐欺に遭い、人生のどん底に立たされたヒロイン、ユ・メリを演じるのは、『となりのMr.パーフェクト』が記憶に新しいチョン・ソミン。愛嬌のあるキュートな笑顔と、視聴者の共感を引き出す抜群の演技力で、数々のラブコメでヒロインを演じてきた“ラブコメクイーン”だ。思わず自分を重ねて、キュンとさせられるのも魅力であり、彼女が出演するラブコメなら、「必ず観たい」という韓ドラファンも多い。

　今作では、人生最悪ともいえる挫折を抱えつつも、逆境にめげず、懸命に生きる女性をチャーミングに演じる。弱さを隠さないのに、決して被害者っぽくならない彼女の演技バランスが絶妙だ。今作も彼女のリアリティ溢れる演技に、思わず共感してしまうこと間違いなし。

本物の夫婦にしか見えない…ライターおすすめの“胸キュン”ニセ夫婦シーン3選！

　本作の観どころのひとつが「ニセ夫婦」でありながら、本物の夫婦にしか見えない“胸キュン”シーンだ。いち視聴者としてキュンとせずにはいられなかった名シーンをライター目線で厳選して3つ紹介する。

ウェディングフォト撮影からの胸キュン“偽装キスシーン”

　SNSでも「キュンが止まらない！」と話題だったのが、3話でのウェディングフォトシーン。いつもは冷静なウジュが、メリの美しいドレス姿を見て思わず頬が緩み、「中途半端にやるとバレる」「もっと寄って」と言ってメリの腰を引き寄せ、細やかにメリを気遣うツンデレな姿にキュンとしてしまう。密着ポーズでお互いを見つめ合う姿は、本物の新婚夫婦のようで、画面から2人の緊張感が伝わり、ドキドキが止まらない。

　そんななか、スタジオに現れたウジュの部下・セジョン（キム・シウン）にバレそうになり、ウジュがメリの顔を掴んで突然のキス！　“偽装キス”なのに、お互いを意識する視線や後から思い出してニヤけてしまうのもセットでキュンが止まらない。

真っ直ぐな言葉ほど胸キュン！ 嫉妬からのどストレートな告白シーン

　6話でのウジュのどストレートな告白に心を撃ち抜かれた人も多いだろう。元婚約者が2人を尾行し、家まで入り込んで転倒して骨折するというドタバタ劇から、メリは仕方なく介助することに。その姿を見たウジュは、嫉妬して怒ってしまう。「なぜ怒るの？」と聞くメリに、ウジュは「君のことが好きみたいです。他の男といて欲しくない」とストレートな告白をする。嫉妬して、“つい出てしまった”真っ直ぐな言葉ほどキュンとするものはない。ウシクの真っ直ぐな瞳も相まって胸キュン度は最高潮に。

ニヤニヤが止まらない…ひとつ屋根の下で過ごす夜

　やはり“ウソの新婚生活”の胸キュンポイントといえば“ひとつ屋根の下”で過ごす夜ではないだろうか。7話では、家で楽しい時間を過ごした後、嵐で帰れなくなってしまったウジュは、こっそり運転代行をキャンセル。「泊まっていって。部屋もたくさんあるし」というメリの言葉で、2人は初めてひとつ屋根の下で一夜を過ごすことになる。

　別の部屋で眠りながらも、大きな雷の音で目を覚ました2人は、メッセージを送り合う。普通のカップルならば起こり得ないシチュエーションも、小さなハプニングで起こってしまうのが“ウソの新婚生活”の醍醐味。互いを思い浮かべながら別々に眠る夜はロマンティックかつピュアで、心ときめいてしまう。幸せを噛み締めて眠る2人の姿に、ニヤニヤが止まらない。

恋も仕事も崖っぷち…共感ポイントが多い人生逆転劇も

　“不動産絡みの契約結婚”“ドン底から這い上がる”という設定から、チョン・ソミンが主演を務め、韓ドラマニアの中でも名作と名高い『この恋は初めてだから』を思い浮かべる人も多いだろう。ヒロインのジホがキャリアの壁にぶつかりながら、仕事のプレッシャーや家族の期待を背負いつつも自分らしさを失わず、少しずつ前進する姿は、多くの共感を呼んだ。

　今作も、逆境から再生し、立ち上がるヒロイン・メリの“人生逆転劇”に、何度も共感し、心打たれてしまう。婚約破棄、不動産詐欺で人生のどん底に落ち、ウソの新婚生活という大胆な選択で高級住宅を勝ち取ろうとする。手段はいかにもドラマ的ではあるが、これは単なる景品ではなく、彼女の再起の象徴。新しい人生の足がかりとして、必死に「大きな一歩」を踏み出す姿は、ダメなことだと分かっていても、応援せずにはいられない。

　また、どん底の時に涙ながらに話した「壊れたものは元に戻せないから。これから幸せになる」「私が絶望していても日は昇って、朝はやってくる。死にはしませんよね」という力強い言葉の数々も、心に響き渡る。女性の自立や結婚観、キャリアという社会的なプレッシャーを抱え、さらには大きな裏切りと挫折を経験しながらも、前向きに立ち上がるヒロイン像に、共感し、勇気をもらえること間違いなしだ。

サスペンス要素や財閥家のドロドロお家騒動も…韓ドラあるあるも健在！

　そして思わず「キター！」と叫んでしまう、韓ドラファンにはたまらない“韓ドラあるある”が散りばめられているのも本作の魅力だ。まずはニセ夫婦からリアルへという設定は、もはや韓ドラのオハコと言っても過言ではない。契約・期限付き・偽りの関係という設定が視聴者をハラハラさせ、より一層恋を燃え上がらせる。

　それに加えて、メリとウジュの運命の出会いや“過去の縁”の発覚という鉄板展開も、いつの時代も“初恋”の尊さと美しさを描いてきた韓ドラらしさが溢れる。偶然の出会いが、運命の再会だったというおとぎ話のようなラブストーリーは、憧れずにはいられない。ウジュがその事実に気づいてからは、メリに対しての甘すぎる一挙一動に、ニヤけっぱなしになる。

　また、過去の縁に絡む“ウジュの両親の死”というサスペンス要素や財閥家のドロドロお家騒動など、財閥御曹司には切っても切り離せない要素もふんだんに盛り込まれている。これらの要素がスパイスになり、止められずイッキに観てしまうのだ。

　後半には、ウジュの祖母である会長との対面や、盛大なパーティーという韓ドラのお約束“実家イベント”なども待ち受ける。お馴染みの“あるある展開”満載ながらも、韓ドラマニアならば、まるで実家に帰ってきたかのような安心感と、心地良さが味わえる。逆に韓ドラ初心者は、あるある展開をひと通り履修しながら、王道の胸キュンラブコメを心ゆくまで楽しめるはずだ。

ウジュ＆メリの恋の行方は？　感動＆胸キュンのラストは見逃せない！

　ウジュの両親の事故の真相が明らかになり、驚愕の展開を迎えた10話。それぞれのわだかまりを解き、家族の絆を取り戻していくウジュ一家の思わずホロっとしてしまう場面も。そんななか、就活もうまくいかずむしゃくしゃしていた元婚約者の妨害もついにクライマックスへ。視聴者を怒らせる衝撃的な行動を起こすことに…。

　心が通じ合ったウジュ＆メリだが、ついにウソの新婚生活がボーテ百貨店の常務サンヒョンにバレかけてしまい、2人は自ら真実を打ち明けることに。果たして、高級住宅はどうなってしまうのか、“ウソの新婚生活”から本物の愛を手に入れた2人の行き着く先とは？　最終話までイッキに駆け抜けて欲しい。

　そしてラブコメのラストの醍醐味といえば、困難を乗り越えたカップルの怒涛のイチャイチャが見られることだろう。ウジュ＆メリだけでなく、徐々に距離を縮めてきたサンヒョン＆ジンギョン（ウジュの幼馴染／シン・スルギ）のロマンスも注目だ。

　ラストは、この作品が伝えたい大切なメッセージが伝わってくる。2人が嘘の結婚生活を通して気づいた「本当に欲しかったもの」と「本当の幸せ」。「真の幸せとは何か？」を視聴者にもう一度考えさせる感動のラストに、思わずほろっときてしまったのは、筆者だけではないはずだ。感動で胸がいっぱいになり、多幸感で満たされた後は、強烈なロスに陥り最初からもう一周してしまうこと必至だ。

（文／Nana）

▼配信情報
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