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(更新: ORICON NEWS

半沢直樹特集

いよいよ明日22日に最終回を迎える大ヒットドラマ『半沢直樹』(TBS系)。視聴率も常に右肩上がりで最終話は平均視聴率40%の“大台”も射程圏内に捉えている。なぜ同作がこれほどまでに支持されているのか? さらに同作が社会に及ぼす影響…“エセ”半沢直樹の出現への危惧についても改めて考察していこう。

本質は“倍返しする側”ではなく“倍返しされる側”の末路を描いている

 これだけの社会現象を巻き起こしている同作だけに、今後も様々な影響をもたらすことになる。視聴者が半沢直樹を“理想のサラリーマン”と羨望の眼差しで見るということは、世に“エセ”半沢直樹の増加をもたらすことにも繋がってくる。

 信念を曲げず、納得いかなければ上司にも牙を向く……一見、男らしいし、実際に劇中の半沢は素直にカッコイイ。だが、一般社会においてそんなサラリーマンがいたら、確実に軋轢が生まれることは必至。劇中でも善悪の概念を脇に置いて考えれば、軋轢の狭間で様々な思惑が交差しているのが見て取れるだろう。

 20代の若手や30代のミドルにとって、半沢直樹は“理想のサラリーマン”なのかもしれない。だが、経営者、管理職側の視点で見ると、とても扱いづらい社員にも映る。“経営者が見た『半沢直樹』”というテーマは非常に興味深く、今後はカウンターとして、そのような論調も多くなってくるだろう。

 『半沢直樹』公式HPに、同作の“ラスボス”と言える大和田常務を演じる香川照之のインタビューが掲載されている。非常に興味深いコメントなのでここに記してみよう。「『やられたら倍返し』という言葉がヒットして独り歩きしていますけれど、『やったことは、やられ返される』という、やられる側からドラマを見て欲しいと思います。(略)それがこの高視聴率がうまれているドラマの責任で、やる側が痛快なんじゃない、やられる側の理屈というものが絶対にあるんだということ、だからそういうことをしてはいけません」(香川)。

 「倍返し」することの痛快さばかり強調されているが、同作の本当の意図は、「倍返しされる」側にあるというのが香川の見解。悪い事をすれば必ず自分に返ってくる……だから不正はいけません! ということだ。声高に、そして無秩序に「倍返しだ!!」と叫ぶことは、“倍返しされる”側に回る危険性が大いにあるということも肝に銘じなければならない。

⇒ 前のページへ【少年ジャンプの“3大要素”すべてを兼ね備えた『半沢直樹』】

『半沢直樹』平均視聴率推移グラフ

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