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KREVA『ソロデビュー10年目に突入した今の気持ちから新曲へのこだわりまで語る!』

KREVAが自ら出演した『バイトルドットコム』のCMソング「BESHI」をリリース。今年6月18日でソロデビュー10年目に突入した今の気持ちや、新曲のこだわり、今年は大阪でも初開催された『908 FESTIVAL』への思いなど、たっぷり語ってくれた。

ソロデビュー10年目だからといって、気持ちは特に変わらない

  • 「BESHI」【初回限定盤(CD+DVD)】

    「BESHI」【初回限定盤(CD+DVD)】

――ソロデビュー10年目に突入して、何か気持ちの変化はありますか?
KREVAいや、特に変わらないですね。10年目だから何かやろう、みたいなのはないです。やるんだとしたら10周年で派手にやりたいですから。

――10周年に向けて例年よりワクワク感が高まってるとかもありません?
KREVAそれもないですね。KREVAという名前の認知度は上がっていると思うんですけど、それがそのまま“俺の音楽を知っている”には繋がりにくい時代だから。そこは、むしろ危機感というか。もっと繋げなきゃなっていう気持ちの方があります。

――新曲の「BESHI」はCM出演のオファーがあって書き下ろしたそうですが、どんなところにポイントを置いて作っていったんですか?
KREVA総じて言うと、CMに自分でツッコミを入れておくっていうのを考えてましたね。

――ツッコミ?具体的にはどんなことなんですか?
KREVA今回の企画のキャッチコピーに、“新しい自分を見つけよう”っていうのがあって。定番に近い言葉だと思ったから、まずそこにツッコミたかったんですね。“新しい自分”なんか絶対ないと思ってるんですよ、俺は。出てきたら、それは分裂だし(笑)。

――確かに。話がちょっとオカルトな方向に行っちゃう(笑)。
KREVAでも、言いたいことはよくわかるんです。だから、どういうことだ?っていうのをツッコんでいくっていう。で、これはきっと自分のなかの新たな一面を見つけるっていうことだなと思って。「私、意外と事務職が得意なんだ」とか。それをそのまま歌詞にしたんです。あと、もうひとつは、“カラフルな人生にしよう”っていうコピーがあって。それもよく耳にする表現だと思ったし、“カラフルな人生にしよう”って言われて、カラフルな仕事がパッと思い浮かんじゃったらヤダなと思ったんですよ。

――華やかなイメージがある職種とか。
KREVAそう、派手で楽しい仕事。そういう仕事で人生がカラフルになると捉えられるのはイヤだなと思ったからツッコんでおきたいなと。で、色にまつわる日本語を歌詞にたくさん入れたらいいだろうっていう天のお告げがあって、調べていったんですけど、“頭が真っ白”とか、“青ざめる”とか、“赤っ恥”とか、だいたいネガティブなんですよ。

――その他、歌詞には<白旗を揚げる>なんて言葉も出てきます。
KREVAそう、カラフルなんだけどネガティブ。だけど、それが丁度いいなと思って。カラフルな人生っていうと派手なイメージが湧くけど、よく見るとネガティブな部分もあって成り立ってる、みたいな。そういうのを乗り越えて、その人が充実してるっていえればカラフルな人生だといえるんじゃないかって。そこをうまく表現できたらいいなと思ったんです。

『908 FESTIVAL』を機に出演者がさらにスケールアップしてくれたらいいな

  • 「BESHI」【通常盤】

    「BESHI」【通常盤】

――2曲目「世界の中心」は、ちょっと風変わりなトラックですが、どんなイメージで作ったんですか?
KREVAこれはツアーの間にどこかのホテルで作ったトラックで。アルバム『SPACE』の曲の作り方と一緒で、ミニマムな感じからサビで開ける、みたいなイメージをしてました。ただ、開けたところのノリが強いっていうのは意識していて。あとはちょっと変な展開というか、気がついたら違う世界に行ってる、みたいなのは考えてましたね。

――サビは開放感というより、浮遊感がある感じですね。恍惚感すら得られるよう。
KREVAそう。感動的な感じともまた違うし。カップリングだからこそできることってあると思うんですよ。アルバムに入れるのとも違うし、チャレンジができるし、カップリングってすごくいい場所だと思うから。これもちょっと変わった感じの曲っていうか、カップリング曲っていうのをすごく意識して作ったんですよね。

――リリックはどんなテーマで書いたんですか?
KREVAサビの「ここが世界の中心、中心、中心……」っていうところのメロディーが言葉付きで最初から浮かんでたから、どこが世界の中心かな?って考えていったんです。ライブとかで「それ、もう俺がいなくても楽しいんじゃないの?」ぐらい入り込んじゃってるお客さんっているんですよ。あと、例えばファミレスとかで周りが全く気にならないくらい超盛り上がってるテーブルとか。「あそこ、もう、世界の中心じゃね?」みたいな。いわば、夢中になってる人の心中なのか頭の中なのか、そのウワーッとなってる感じはどこよりも世界の中心だろうと思って、それを歌にしたんです。

――初回限定盤(CD+DVD)には、「BESHI」をバンド演奏でレコーディングしたバージョンも収められていますね。こういうアプローチをした理由は?
KREVAMPCにバンドを足した半生スタイルでずっと『SPACE』ツアーを廻ってて。「ma cherie」とかすげえ出来がよくて、なにかしら一曲レコーディングしようってツアー中から言ってたんです。「BESHI」はツアーでもずっと歌ってきて、もう『SPACE』の一部みたいな感じだけど、独立してるっていう感覚があったから、それを匂わせつつも、ツアーのことも思い出せるなって。それにバンドものを聴くっていうのはファンにとってはフレッシュな体験だと思うから、それもいいかなと思って入れたんです。

――ところで、今年は大阪でも『908 FESTIVAL』が行われましたね。
KREVAフェスティバルホールでやらないですか?みたいな話を頂いて、フェスだし、ちょうどいいかなと(笑)。結構格式高い会場だからスペシャルな感じっていうことで大ちゃん(三浦大知)とツーマンでやろうと。

―― 一方、東京会場は、1回目の去年とほぼ変わらないメンツになりました。
KREVA考えたのは、たとえばAKLOとか上野(サイプレス上野とロベルト吉野)とか、前回以降、ワンマンを経験した彼らをもうひとつ大きいステージに立たせたいなって。そこからの風景を見させてあげることでさらに広がっていくんじゃないかなって思ったんです。

――SKY-HIもKEN THE 390もワンマンライブを成功させてますしね。
KREVAそう。それが俺的にはうれしいっていうか。SKY-HIは去年の9月9日に「もう来年の9月8日、スケジュール空けました」って連絡が来てたから(笑)。気合い入ってんなと思ったら、このタイミングでメジャーデビューしたりとか。だから、このフェスを機にこのいろんなメンツがさらにスケールアップしてくれることを願ってます。
(文:猪又 孝)

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