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北川景子 2週連続インタビュー☆Vol.1 毒舌への自然なリアクション…… やっぱりちょっとショックです!
自分と全然違うキャラクターだからこそなりきれる
北川新鮮でしたね。以前『モップガール』というコメディドラマに出たことはありましたが、麗子お嬢様のような振りきれた役を演じたことがなかったので、新鮮でした。『謎解きはディナーのあとで』の宝生麗子役をいただいたときは、「ああ、この役を演じられるんだ!」という喜びと同時に不安もありましたが、この役が新境地になったらいいなという期待もありました。
──実際、新境地になりましたね!
北川ありがとうございます。
──その愛すべきキャラクター、令嬢にして刑事の宝生麗子のどういうところが好きですか?
北川人を疑うことをしらない、素直なところですね。それは彼女が恵まれた家庭で何不自由なく育ってきたからだと思うんです。麗子お嬢様にはずる賢いところとか人を騙したりとかそういうところは一切なくて、本当にまっすぐ。ピュアなところが魅力的です。というのも、自分とは全然違うキャラクターだからこそなりきれるのかもしれないですね。
──違うんですね……。また、『謎解き〜』のおもしろさのひとつは、櫻井翔さん演じる毒舌執事・影山と麗子お嬢様のやりとり。今回もかなり毒舌を浴びていましたね。
北川影山は毎回違った毒舌で腹を立たせてくれるんです。しかも、櫻井さんの言い方がすごく上手なので、こちらも自然に(イラッとする)リアクションができる。何とも言えない絶妙な感じで、人を腹立たせる顔をするので、素でイラッとしますね(笑)。
──(笑)2人の息の合ったかけ合いはどうやって生まれるんですか? 入念に打ち合せがあったり?
北川それが、櫻井さんとお芝居の打ち合せってしたことがないんですよね。これまでにも「毒舌のシーンは打ち合せをしたんですか?」って聞かれることが多かったので、ふり返ってみたんですけど、そう言えば打ち合せをしたことないなぁと。ドラマの1話のときからずっとですね。毎回、現場で出てきたものをそのまま監督に切り取ってもらっています。
──本気でイラッとすることもあるんですか?
北川本気ではムカつかないです(笑)。でも、やっぱり……ちょっとショックはショックですよね。
──ちなみに、今回の影山の毒舌で一番ショックだったセリフは?
北川「お嬢様の脳みそは難破船でございますか?」「その鈍さにこそSOS、救助が必要でございます」とか、ショックでした。台本に書かれているセリフなので、櫻井さんはこれをどんなふうに言うのかなぁとか、想像しながら台本を読むんですね。でも、いざ撮影で目の前で言われると「そうきたかぁ」と。そして、少しショックを受けてからのあのセリフ、「クビ、クビ、クビ?!」が出てくる(笑)。
──ショックな麗子お嬢様の顔も「クビ、クビ、クビ?!」を言っているお嬢様の顔もどちらも可愛らしくて、好きです!
北川嬉しいです(笑)。今回は、無人島でもほかでもいろいろな所で「クビ、クビ、クビ?!」って言えたので、もし続編があるとしたら違う場所でも言ってみたいんですよね。もう、世界中で言いたい!
軽い気持ちが…みごとにハマってしまった!
北川そうなんです! 昨年の3月頃からハマり出して、最近は時間ができると舞台を観に行っています。月に1〜2度行けるか行けないかですけど。
──そもそもきっかけは何だったんですか?
北川母親がお友だちに誘われて観に行ってハマったのが2〜3年前で、ずっと「宝塚はいいよ」って言われていたんです。昨年の3月頃のお休みの日に一緒に観に行こうということになって。(演劇の)舞台は観に行ったりしていましたが、それまで宝塚はそれほど興味はなかったんです。でも、私もいつか舞台をやってみたいと思っているので、役者さんたちの生のお芝居を観て参考にしたいな、という軽い気持ちで行きました。ところが魅了されて、みごとにハマってしまったんです。
──何がそこまで北川さんを惹きつけたんでしょう?
北川やっぱり、全員がプロフェッショナルなところ、お芝居にかける想いがとても強いというところですね。私が最初に観に行った舞台が時代ものだったこともあって──衣裳や髪飾り、メイク、舞台装置……すべてにおいて時代考証がすごくしっかりしているんです。その完成度に驚きました。しかも衣裳や髪飾りなどは各自がリサーチをして“こういう身分だからこういう帽子がいい”と、自分の意見を添えて発注するそうなんです。私は用意された衣裳を着ることがほとんどなので、そういう役作りもあるのかと衝撃を受けました。私はそこまでやっていないなと打ちのめされた感もありましたね。
──けれど、今回の映画ではドレスやヘアスタイルに北川さんもアイデアを出したと聞いています。
北川そうなんです。今回はいろいろと意見を出させていただきました。宝塚の影響というのもあるかもしれないですが、連続ドラマのときから「(麗子お嬢様の)ファッションを参考にしています!」と、ファンの女の子からたくさんの声をいただいていたので、映画でも気合いを入れたいと思いました。
──ドレスもヘアスタイルも楽しませてもらいました! そういうチャレンジを含め、宝塚への興味はきっと今後のお芝居にもいい影響を与えてくれそうですね。
北川すごく刺激をもらっています。でも、今現在、宝塚は(仕事以外での)私の生きがい! 趣味です! 観劇をする趣味ができたことでオンとオフが分けられるようになったので、生活にハリが出てきました。DVD鑑賞や読書も好きだけれど、宝塚を観にいくために洋服を選んだり、ちゃんとメイクをしたり、自ら進んで外出できる趣味ができたことが嬉しくて。たくさん観たい公演があるので、これからが楽しみで仕方ないです。そして、宝塚を観て得たものをいつか自分自身が(演劇の)舞台に立つときに活かしたい、そう思っています。
(文:新谷里映/撮り下ろし写真:逢坂 聡)
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関連リンク
・北川景子 撮り下ろし☆PHOTO GALLERY☆
・『映画 謎解きはディナーのあとで』公式サイト